イミグレ以降は撮影禁止。中国は空港自体が原則撮影禁止?
北朝鮮観光の疑問 撮影写真チェックはあるの?空路編(1/2)の続き。
例外として旅行代理店から聞いたのは、イミグレーションで盗撮気味にスマートフォンで撮影したことがバレて、列を外されてスマホ画像のチェックを受けて該当写真や空港での写真も削除された旅行者がいたという。
平壌国際空港内の撮影で問題になった人はあまり聞いたことないが、出入国審査場や手荷物検査場、税関などは全面撮影禁止となる(日本も含め多くの国で一般的に禁止)。こんなところを無理して撮影して他の写真も削除されたらもったいないので注意したい。
ちなみに北朝鮮同様に中国も“原則”ではあるも空港内撮影は禁止(国家機密扱いなので)となっている。中国はこれを理由にその気になれば拘束もできるのだ。
美人CAもマニア好みのJS機内も撮影禁止
旅客機ついでに過去にトラブルがあったので注意したいのは、「高麗航空(JS)」の機内だ。すでに北朝鮮を出国しているので気が緩んでいるかもしれいない。
高麗航空は、日本では運行されていない「ツポレフ」や「イリューシン」など航空機マニア興奮の機体で運行されていることも魅力の1つだ。さらに一番人気の北朝鮮カレンダーでもおなじみの美人キャビンアテンダント(以下、CA・いわゆるスッチー)でも知られる。
高麗航空CAの制服は世界的にも珍しい膝上10センチメートルはあろうかというミニスカートで目を引く、さらに夏季制服はノースリーブに近い薄着なので、写真を撮りたくなる気持ちも分かる。しかし、高麗航空の機内での撮影は全面禁止。見つかると注意を受ける。注意者によっては、注意だけでは済まずカメラを没収し削除して返却することもある。
シンガポール人カメラマンで「DPRK360」運営者、アラン・パン氏のように北朝鮮公認であれば別だが、一般の観光客は基本NGと認識しておいたほうがいい。
「撮影するならCAさんに配慮して隣の人などの人影を利用してこっそりと撮影しています。CAさんも撮影を発見したら注意するように指導されているので対応せざるを得ないようです」(10回以上の訪朝歴がある日本人男性)
運が悪いとカメラ没収で削除されることも
運が悪いとカメラ没収で削除されることも
3年前、単独で訪朝した日本人男性が帰路の高麗航空機内で撮影禁止を知らずにデジタルカメラでCAを撮影したらCAのリーダーが飛んできて、デジカメを取り上げた。北京空港へ到着後もカメラが返却されず男性は1人機内へ残されることに。搭乗客全員が降りて15分ほどしてようやくカメラが返却されたという。確認すると機内だけではなく、平壌空港、観光地の写真も一部削除されていたという。
写真を確認して禁止被写体を見てしまった以上はCAらは削除せざるを得ないということか。男性は、手配した代理店が機内撮影禁止ルールを事前に伝えてくれなかったと憤慨していたが、あとの祭りだった。
CA撮影などは厳しく指導される一方、斬新さで世界的に知られる高麗航空の機内食などを撮影する分には注意されないようだ。
国際列車での出国時の写真チェックや北朝鮮滞在中の撮影ルールについては別の機会でご紹介する。