セブンスターが不動の人気
北朝鮮へお土産として喜ばれる鉄板はタバコだ。スマートフォンが登場したり、中国の雑貨店がオープンしたり、国産の製品が次々と誕生するなど北朝鮮の市民生活が向上し、北朝鮮人が欲しがるものが変化する中で、不動の地位を維持するのがタバコなのだ。
好きな日本のタバコは、「セブンスター」で、ガツンと強めのタバコが好まれる。その他の外国製だと赤の「マールボロ」が人気で、軽めのタバコやメンソールなどもあまり人気がない。
中国タバコは喜ばれないその理由は?
中国タバコは喜ばれないその理由は?
日本人が訪朝するとき空港の免税店で買えば、市中の半額程度で買えるとはいえ、高額な日本のタバコは止めて経由地の中国の「中南海」を買って渡すと渋い顔をされてしまう。
中国在住の日本人愛煙家によると、中南海は、日本の「メビウス(旧名マイルドセブン)」に近いらしく代用として吸っている人も多い。中国のコンビニエンスストアで一番安い中南海8ミリグラムで1箱8元(約120円)くらいで買える。最近は、同じ8ミリグラムの黒が人気でこれも12元(約180円)くらいと、中国では今の日本と比べても格安に思える価格でタバコを買うことができる。
北朝鮮のガイドや軍人のタバコ好きは、中国のタバコである中南海の味にパンチがないこともあるが「安い」ということを知っているからあまり歓迎しないようだ。日本のタバコで、セブンスター以外だと、「ピース」など強いタバコを好むようだ。
訪朝するときにセブンスターを1カートン買っておき、訪れる場所ごとに案内人や軍人などへ1箱ずつ配るのが有効となる。最終的に余ったらガイドと運転手へプレゼントすれば喜んでもらえる。
男性ガイドとヤニケーション。女性の喫煙者は少ない
北朝鮮では、日本ではすでに死語となった「ヤニケーション」が生きている。ヤニケーションとは、喫煙を介しての交流、コミュニケーションのことだ。
もし、喫煙者なら自分のタバコを1本あげて火をつけてあげると会話が盛り上がること間違いなし。北朝鮮のガイドや運転手たちは、外国人訪朝者をガイドをするときくらいしか外国製のタバコを吸うことができないので、とても嬉しいらしい。ぜひ有効活用してみてはどうだろうか。
もちろん、これは男性の話で、朝鮮儒教の影響もあり北朝鮮では女性の喫煙者は少ないので、タバコは、男性ガイドや板門店で案内してくれる軍人向けのプレゼントとして有効なものとなる。女性へなら旦那さんやお父さんへと渡すと受け取ってくれる。
北朝鮮の成人男性の多くがタバコを吸っている印象があるが、北朝鮮人の喫煙率はどのくらいあるのだろうか。
(続く)