20人ほどの日本人が平壌で新年を迎える
北朝鮮カウントダウンツアーは2013年スタート
実は平壌でカウントダウンを迎えることができるようになったのは、2013年からと最近、始まったばかりだ。それまでは、例年12月1日から2月末ごろまでは冬季期間として外国人観光客の入国を停止していたのだ。当然ながら平壌の外国人向けの観光地やホテルは開店休業状態だっただろうが、全体主義だからこそできてしまう業と言える。
真冬の2か月間ほどの入国を停止していたもっとも大きな理由は、電力不足が挙げられているが、そもそも気候的に寒い北朝鮮の冬季に訪れる観光客が元々少なかったことも関係している。
加えて毎年、旧正月明けには、世界中に駐在する北朝鮮人観光業関係者が平壌へ集められてその年の重要方針や旅費などが決められる観光業会議が開かれる。
2013年から冬季入国を開放して通年訪朝できるようになったのは、この年、「馬息嶺スキー場」がオープンしたためだ。
通常の風景とあまり変わらない平壌の元日
カウントダウンツアーの日程を見ると、通常の訪朝とほぼ同じ日程ではあるが、大晦日の夕方から平壌氷祭り(金日成広場・有料)、午前0時から花火大会(金日成広場・無料)、元日は新春公演(有料)などのイベントが予定されている。
「北朝鮮の元日は日本の正月っぽくなく普通の祝日って感じでした。元日には万寿台の指導者像へきれいなチマチョゴリやビシッとした正装の平壌市民たちが新年の挨拶をしていました。まるで初詣のような光景です。街中やホテルでは2017年と主体106年の文字が飾られていたのが新しい年を感じさせてくれるくらいで静かな雰囲気でした」(2年前のカウントダウンツアーへ参加した日本人訪朝者)
他の年末年始を平壌で過ごした経験者へ聞くと寒かったという声が多い。過去最高規模の外国人が訪れて平壌の電力事情は大丈夫なのであろうか。
すでに忘れさられた大バス事故
今年のカウントダウンツアーへ参加する日本人女性は、今年4月に発生したバス事故みたいなことが起こらないか少し心配だと話す。
Pyongyang Ice Sculpture Festival-2018 Opens
すっかりと今年の南北の平和ムードにかき消されてしまったが、20018年4月22日に中国人軍関係者を乗せたバスが大雨でスリップし高架下へ落下し中国人32人、北朝鮮人4人が死亡するという痛ましい大事故が起こったがすでに忘れさられてしまっているようだ。
日本人を含めて年末年始の北朝鮮を訪れる外国人観光客が2019年元日の北朝鮮でどんなことを見聞きし体験するのかニュースやSNSなどを注目したい。