個人で集客する学生が増えているベトナム?
海外旅行先でスマホで稼ぐ女性 歓楽街に立つ外国人女性が消えたワケの続き。
東南アジアも同様で、アプリを使った売買春が当たり前になってきている。
たとえば、未婚の男女が同じ部屋にいるだけでも罰則がある社会主義国ベトナムもその1つだ。
南部の商業都市ホーチミンの歓楽街などは、特に夜に男性だけで歩いていると、中高年のベトナム人が話しかけてきて売春を持ちかけてくることがよくあった。
取り締まりに対抗するためか、女性らは別の場所で待機していて、客がホテル前に来ると集まってきて、そこで相手を決めて中に入るというシステムだった。
これらは2015年前後まではよく見かけたが、2017年頃には、ほとんど見かけなくなった。
しかし、声をかけてくるベトナム人はまだいて、その場でスマートフォンに保存する画像を見せ、気に入った子がいたら紹介するというようになった。
この場合は、何かしらの組織が管理しているとみられるが、在住日本人に聞くと、「個人的にアプリを使ったり、あるウェブサイトを利用して客を探すようになっている。日中は会社員や学生をしている人もいて、むしろその数は増えている気がする」という。
観光入国して旅費を稼ぎながら旅するタイ人も
観光で人気のタイは、利用できるアプリがベトナムより多く、日本で使用しているマッチングアプリがそのまま使える。
バンコク在住日本人は、「アプリによって年齢層や性的嗜好が分かれているので、目的に合ったアプリで探せば良い相手が見つかる」と話す。
この日本人によれば、「中国のアプリで探すと中国や台湾の女性と出会える」というように日本だけでなく、東南アジアにも観光で訪れ、現地で旅費を稼ぐという外国人がいる。
また逆に、タイ人が日本観光時にアプリを利用して小遣い稼ぎをしながら旅行をするケースもある。
翻訳アプリなどを併用すれば、言語ができなくとも、自国でやっていることと同じ感覚で稼ぐことができる。要するに、よりライトな感覚で活動してしまうのだ。
特に外国なら身近な人にバレることもない。
現在は新型コロナウイルスの影響で、タイ人観光客は、ほとんど来ない日本だが、いまだタイでは2013年7月からタイ・パスポートの短期査証免除によって日本観光の注目度は高い。
今後平常時に戻った際には、再びそういった外国人観光客が現れることになるかもしれない。
訪日客数に比例し外国人旅行者によるアプリ詐欺が多い
日本を訪れる外国人観光客は、距離的にやはり韓国、中国からが多い。
そのため、おのずと観光中に旅費を稼ぐ悪い旅行者の数も多くなるが、中には詐欺などもあるようで、ネット上では韓国人女性による詐欺被害についての書き込みも少なくない。
この場合は、おそらく組織的なものと思われ、前払いを要求したり、電子マネーなどでの支払いを求められたりなどがある。
こういったケースで何かしらの被害に遭っても、アプリなどは偽名が当たり前であるので相手が誰かもわからない。
仮に訴え出ても、相手が日本にいないこともあって、手の打ちようがない。
なにより出会い方が出会い方のため、詐欺被害者が心理的に被害届を出しづらい。結局のところ、こういったものに手を出すということはリスクしかないのである。
高田 胤臣(たかだ たねおみ)
タイ在住ライター。2002年から現在にいたるまでバンコクで過ごしている。『バンコクアソビ』(イースト・プレス・2018年)、『バンコク 裏の歩き方【2019-20年度版】』(彩図社、2019年・皿井タレー共書)、『ベトナム裏の歩き方』(彩図社、2019年)など、近著『亜細亜熱帯怪談』(晶文社、2019年・監修丸山ゴンザレス)。
@NatureNENEAM
在住歴20年が話したい本当のタイと見てきたこととうまい話と(note)