大使館関係者30人48時間以内にマレーシアを出国

大使館関係者30人48時間以内にマレーシアを出国

会見する金宇宋臨時大使 出典 星洲日報

大使館関係者30人48時間以内にマレーシアを出国

 北朝鮮がマレーシアとの国交断絶を宣言したため、マレーシア政府は、クアラルンプールの北朝鮮大使館に対して、19日午後6時から48時間以内の出国を命じていた。

 北朝鮮とマレーシアが国交断絶へというニュースは日本でも報じられたが、その後、どうなっているのかの詳細は報じられていないので、現地メディアからお伝えする。

 マレーシアの東方日報によれば、21日午前6時30分(現地時間)、大使館敷地内で掲揚されていた北朝鮮国旗が降ろされる。午前9時10分、関係者を空港へ送迎する大型観光バスが到着。9時30分、外交官ら関係者が荷物をバスへ積み始める。午前10時、外交官ナンバーのトヨタの多目的スポーツ車(SUV)が大使館へ入る。

 午前10時45分、外交官とその家族を乗せたバスが大使館を出発。記事によると、総勢30人の北朝鮮外交官一行は、午前11時50分にクアラルンプール国際空港に到着。午後1時に出国。VIPラウンジで過ごし、午後4時10分発の上海航空(FM0886)で中国上海へ出発したとのこと。

北朝鮮大使館のプレートも撤去

 北朝鮮大使館を出発する前に、金宇宋臨時大使が3分ほど記者会見を行った。「罪なき北朝鮮公民を米国へ引き渡すというマレーシアの行為は、我が国の主権をないがしろにするもので、朝マ両国の主権の相互尊重主義を根底から破壊するものだ。断じて容認できない罪である」とマレーシアを批判して去っていった。

 北朝鮮大使館の正門右側に掲示されている番地7の下には、水豊ダムがデザインされた北朝鮮国章と朝鮮民主主義人民共和国大使館を示す長方形のプレートがあったが、21日の午前には外されていることが確認できる。

 出国した外交官らは、中国入国後、到着地の上海で2週間の強制隔離を受けるとみられるが、その後、どうやって帰国するのだろうか。陸路丹東へ移動して、バスや徒歩で入国するのだろうか。北朝鮮入国後は新義州の隔離施設で1か月間の隔離処置が実施されると言われる。

 北朝鮮での隔離環境は、長引く国境封鎖の影響で物不足が深刻と伝えられており、厳しいものが予想される。

マレーシア人の関心は?

 さて、マレーシアの星洲日報電子版には、今回の北朝鮮大使館関係者の退去劇を1時間半にわたってライブ配信したようだ。

 それほどマレーシア人が注目しているのか不明であるが、ライブ動画を埋め込んだ21日午後12時41分公開の記事下の反応ボタンを見ると、いいね1、悲しい1の2件しか押されていない。やはり、マレーシア人の関心はあまり感じられない。


 
 北朝鮮大使館のグーグルストリートビュー360°写真は、定期的に更新されるので、今後、どう変化するか観察してみるといいかもしれない。


 再びマスコミが殺到した北朝鮮大使館。

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