韓国・観客動員数100万人突破

韓国・観客動員数100万人突破

総再生数6億4000万回のビリビリ動画・鬼滅の刃(オリジナル・吹替版)

韓国・観客動員数100万人突破

 韓国は主人公の竈門炭治郎の耳飾りが旭日旗に似ているとして修正された「鬼滅の刃」が上映中で観客動員数100万人を突破。韓国映画振興委員会によると2021年100万人を突破した2作品目となった。

 鬼滅の刃は、韓国だけではなく、中国でも大ブームを起こしている。中国では、動画共有サイトbilibili(ビリビリ動画)がアニメ版だけなく、原作であるコミック版も配信している。

 最初の数話は無料で楽しめるが、続きは有料で配信されていて、海賊版ではなく、ライセンス契約を基づいて配信されている。ビリビリ動画は、ニコニコをオマージュし日本を意識した動画サイトなので、そこはちゃんとしているようだ。

3種類の鬼滅が配信されるビリビリ動画

3種類の鬼滅が配信されるビリビリ動画

オリジナルと韓国版の両デザインの耳飾りが売られているタオバオ

3種類の鬼滅が配信されるビリビリ動画

 ビリビリ動画が配信しているアニメ版の鬼滅の刃は、2019年4月から配信されている振替版、台湾限定版、加えて2020年10月から配信されている中国版の3種類確認できる。

 このうち最後の中国版が韓国で修正された炭治郎の耳飾り修正版となる。中国在住者によると、中国で韓国のように旭日旗に似ていると問題になって修正したわけではなく、配信元の自主規制によるものだろうとのこと。

 「最近、鬼滅の刃にハマって勉強そっちのけでアニメ版全26話を見てから漫画版も読破したようです。炭治郎の耳飾りもオンラインで探してきて勉強机に飾っています。原作版のオリジナルのほうがいいっとお気に入りのようです」(広州・女子中学生の母親)

 淘宝網(タオバオ)で「鬼滅の刃 耳飾り」で検索すると、大量に販売店がヒットする。これらは著作権が…も含まれていそうであるが、覗いてみると、オリジナルデザインと修正された韓国スタイルの両方が確認されている。

 購入者のコメントを見ると、オリジナルのほうが支持を集めているようだ。

求めれば応じるというまた悪しき前例を

 韓国で炭治郎の耳飾りが旭日旗に似ていると主張した団体は、ネットフリックスで配信されているオーストラリア版など他国版も修正しろと主張しているなど、要求に応じて修正してしまった弊害が出始めている。

 例えるなら、ある世界的に評価される絵画があるとして、その絵画を展示するときに、この青は色は我が国のローカルルールで認められないから赤にしろと作品を塗り替えるようなものだ。

 広く世界で8、9割の人が納得する普遍的な認識であれば理解できるが、1国のみのローカルルールで変更を求めるなら、その国では展示しなくて結構となりそうなものだ。

 韓国が“炭治郎の耳飾りが旭日旗に似ててケシカラン”と主張するのは自由であるが、修正に応じてしまったのは、修正を求めたら日本は応じる、というまた悪しき前例を韓国に対して作ってしまったのではないだろうか。

(続く)

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