支援物資支給と建物800棟建設を軍を派遣して取り組むと表明

支援物資支給と建物800棟建設を軍を派遣して取り組むと表明

開城へ物資を運ぶ鉄道。8月9日『労働新聞』1面より(提供「コリアメディア」)

 中国の国営「中国中央テレビ(CCTV)」は7日、北朝鮮の金正恩委員長が洪水被害を受けた北朝鮮南西部の黄海北道銀波郡を視察したと「朝鮮中央通信」の報道を引用して報じた。

 朝鮮中央通信によると、数日間続いた集中豪雨により銀波郡のダムが決壊し、住宅や建物730棟あまりと600ヘクタールの田が冠水、住宅179棟が倒壊被害を受けた。幸いにして住民は安全な場所へ避難していたため死傷者は出ていない。

 金正恩委員長は、住宅を失った住民たちへ速やかな住宅再建支援と、被災住民たちへの食料、寝具、医療品、日用品などの物資を支給するように指示した。

 さらに金正恩委員長は、被災地復興に必要なセメント、建材などの資材と一緒に復興作業のための軍隊を派遣し、被災地域に復興住宅800棟を建てることを明らかにした。

 とCCTVなど中国官製メディアは報じている。

指導力を称賛したり肯定的なコメントであふれる中国・ウェイボー

 CCTVのサイトにはコメントを書き込むことことができないが、CCTVの報道内容をニュース記事として掲載する「ウェイボー(微博)」には多くのコメントが書き込まれている。

 現在、対外的な目を意識してかウェイボー非登録者は閲覧制限がかけられているため閲覧が難しくなっている。

 120を超えるコメントがある同様報道の記事もあり見てみると、

 「優れたリーダシップ」、「住民たちを安心させるために自ら被災地域へ行ったのだろう」、「中国も支援しよう」、「応援する」などなど肯定的なコメントが目立つ。批判的なコメントや金正恩氏への個人批判した内容はキーワード検知して自動的に削除されたり、監視する人間が見つけ次第、手動で削除されて“整えられたもの”と思われる。

レクサスLX570に言及する中国ネット民も多数

 興味深いには、「レクサス」、「日本車!」、「自分で運転したのか?」、「140万元以上する高級車だ」など写り込んでいる自動車に対するコメントも多く、これらは削除されないようだ。

 金正恩委員長が、この日に乗っていたのは、「レクサスLX570」とみられ、公式サイトを見ると新車価格は1135万6481円(税込み)。中国ではその倍の2000万円を軽く越える。

 記事を見た中国のネットユーザーらは、洪水災害の現地視察よりも思わぬところに注目して盛り上がっていたようだ。

 レクサスは全車種が日本国内で製造されており、もちろん中国では製造されていない。現在、中国では中古の外国車を輸入販売することが法律で禁止されているため新車として輸入するしかない。加えて中国は、国内産業を保護のため輸入車に対して高い関税をかけている。

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