ヤフオクは自主規制か出品なし。メルカリは大同江ビールが出品中

ヤフオクは自主規制か出品なし。メルカリは大同江ビールが出品中

メルカリで「北朝鮮 ビール」で検索した結果

ヤフオクは自主規制か出品なし。メルカリは大同江ビールが出品中

 7月上旬にヤフオクで大同江ビールを上海から輸入転売していた19歳の中国人男性がし書類送検された事件。続報はないが、不起訴で終わったとみられる。

 その後、どうなっているかと言えば、ヤフオクで「大同江ビール」、「北朝鮮 ビール」で検索しても1件も大同江ビールも北朝鮮製のアルコール飲料の出品は確認できない。ヤフオクは事件の舞台となってしまっただけに自主規制を敷き徹底的に削除していると思われる。

 一方、他のフリマアプリはというと、最大手のメルカリでは、最近になり大同江ビールの350ミリリットルの缶ビールが1580円で出品されて売れている。また、別アカウントだが、北朝鮮製のブルーベリー酒を8990円、ブランデーを5400円などで大阪から出品しておりこれらの一部はすでに売れている。

 中には大同江ビールの空瓶のみやラベルのみも販売されており商魂のたくましさを感じさせる。

輸入品販売で厳しいのは商標法違反

 以前、紹介した通り、現状、北朝鮮製品の中でも工業製品、特にアルコール飲料とタバコの販売に警察は目を光らせて取り締まっている。上記のメルカリ出品者も近いうちに大同江ビールで書類送検された中国人と同じ目にあう日も近いのかもしれない。

 7月の福岡の件の記事を読み返すと、中国人男性は、外為法(外国為替及び外国貿易法)違反で逮捕されている。つまり、許可なく不正に輸入をしたという罪である。

 しかし、ヤフオクやメルカリなどのオークションやフリマ上で輸入品販売するときにもっとも厳しく取り締まりを受けるのは、偽物と認識しての販売、または、販売目的で模造品を所持していたという商標法違反であろう。

偽物も多く混ざる高額な北朝鮮指導者バッジ

偽物も多く混ざる高額な北朝鮮指導者バッジ

2人の指導者がデザインされる太陽像バッジとも呼ばれるダブルバッジは高額で取り引きされている

偽物も多く混ざる高額な北朝鮮指導者バッジ

 現在、ヤフオクなどへ出品されている北朝鮮グッズを探すと、検索キーワードで表示されるのは、バッジや勲章、紙幣、切手、軍服、DVDなどとなり、中でもバッジや切手の出品数が多い。

 バッジでも高額なのは、指導者バッジと呼ばれる、金日成主席や金正日総書記がデザインされたバッジで、両指導者がデザインされた通称ダブルバッジもあるが、中には明らかに中国で仕入れたと見られる偽物が混ざっている。

 しかし、商品説明には、本物であると明記しているものの当然ながら証明するものはなく、ルイヴィトン製品のようなシリアル番号もなく、真贋を見分けるポイントも不明確で、鑑定できる資格者も存在しない。

 DVDでは、「モランボン楽団」が人気のようだが、これも簡単にコピーできそうなものだ。切手や紙幣、紙媒体などはコピー製品を作るよりも本物のほうが安く仕入れられると言われるので偽物は少ないとされる。

 明らかに偽物が氾濫する北朝鮮バッジなどは、商標法違反には問われないのだろうか。日本は、北朝鮮と国交がないので、確認ができないというのが理由となり、大同江ビールなどには目を光らせる一方、これらの北朝鮮グッズは黙認状態となって販売されているようだ。

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