中国建国70年でソ連超え!?

中国建国70年でソ連超え!?

高速鉄道の券売機を利用する人々(延吉駅)

 9月末、中朝国境に近い延吉ではある噂で持ちきりだった。それは、中国の国慶節(建国記念日)に合わせて金正恩氏が訪中するのではないかというものだ。

 中国は、今年、北朝鮮よりも1年遅く建国70周年という節目の年を迎え、かつてのソビエト連邦が1917年のロシア革命から1991年の消滅までの年数74年にまた近づいた。この74年間が社会主義国の最長記録と認識されていることから中国も意識していると言われる年数だ。もっとも中国では、1922年のソ連建国宣言から数えてソ連の成立年数は69年間との解釈もあり、今年の国慶節によって中国はソ連を超える世界一の巨大社会主義国家だと国内外へPRも抜かりない。

絶妙なタイミング6日の中朝国交樹立記念日

 中国の国慶節に合わせて金正恩委員長が訪中するのでは囁かれていたが、国慶節から今日の時点まで金委員長の訪中は確認できていない。

 次の候補として噂されるのが、10月6日だ。6日は、中朝国交樹立の日で、今年で中朝国交樹立70周年という年となるため北朝鮮から要人が訪中し、記念行事が予定されている。

 しかも、現在、米朝はスウェーデンのストックホルムで、今年2月のハノイ以来となる実務者協議を行っており、協議前にはアメリカを牽制するかのように北朝鮮は、今月2日にSLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)を日本の排他的経済水域(EEZ)へ打ち込むなど挑発行動を見せた。

 米朝実務者協議によっては、年内の4回目となるトランプ大統領と金正恩委員長の米朝首脳会談も考えられることから、このタイミングで訪中し、習近平主席との姿を世界へ示すだけでも北朝鮮にとっては大きな効果がありそうだ。

中国官製メディアの過去の傾向

中国官製メディアの過去の傾向

耿爽報道官 出典『環球時報

中国官製メディアの過去の傾向

 先月、27日、日本のニュースへも度々登場する中国外務省の華春瑩報道局長と並びお馴染みの耿爽報道官に対して、韓国人記者が10月6日金正恩氏が訪中するとの噂について質問をしている。

 耿報道官は、「中朝両国の友好的な人的交流という素晴らしい伝統を維持することはいいことだ。東アジア地域の平和と安定に貢献するだけでなく、関連する諸問題解決についても大きな貢献をすることになる」と韓国人記者の質問には答えずはぐらかせている。

 『環球時報』に限らず、 国営放送「CCTV」など中国官製メディア全般的に言えることだが、中国の官製メディアは、過去の傾向から本当に明日、金正恩委員長が電撃訪中するならこの質問自体を載せることはない。よって、明日の金恩委員長の電撃訪中も単なる噂話で終わってしまう可能性も高いと思われるが、さてどうなることやら。

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