国連安保理が実施している経済制裁とは?
国連安保理が実施している経済制裁とは?
国連の安全保障理事会は、北朝鮮に対して2006年10月に初めて制裁決議が採択された。
2006年10月に採択された決議では、違法な取引及び大量破壊兵器の開発や取引につながる可能性のある資産の凍結や金融取引の禁止などが盛り込まれている。
これ以降も北朝鮮は、核実験や長距離弾道ミサイルの発射を実施したため、2006年以降、10回以上も制裁決議が採択された。
これまでの採択内容には以下のものがある。
・核開発やミサイル発射に関わった団体・個人の資産凍結
・北朝鮮が石炭、鉄、鉄鉱石、海産物の輸出を行うことを全面的に禁止
・石油精製品の北朝鮮への輸出を年間50万バレル以下に制限
・北朝鮮への運搬車両や産業機械の輸出などを全面的に禁止
このように資産凍結、輸出入の禁止、石油精製品の輸入制限などが課されており、この他にも北朝鮮にはいくつもの制裁が課されている。
国連制裁とは別に日米は独自制裁を行う
アメリカと日本は、北朝鮮に対して、独自の制裁措置を行っている。
アメリカは、北朝鮮の核・ミサイル開発の資金源を断つために、北朝鮮の国営企業や関連企業、関係団体、個人の資産を凍結してきた。
日本は、2006年7月に行われた北朝鮮の貨客船、万景峰(マンギョンボン)号の入港禁止から、現在までさまざまな独自制裁を行ってきた。
日本が行っている独自制裁は下記のものがある。
・北朝鮮からの輸入に関しては、すべての品目で輸入を禁止
・北朝鮮向けの全ての品目の輸出などを禁止
・北朝鮮の港に寄港した全ての船舶に対して、日本への入港を禁止
このようなアメリカと日本が独自制裁を発表するたびに北朝鮮は非難してきた。
利幅が大きな労働者派遣とサービス業で活路を見出す
経済制裁を受けている北朝鮮では、輸出や輸入の制限がかけられており、外貨獲得が難しくなっている。そのような状況の中、新たな外貨獲得手段として拡大しているのが、労務輸出やサービスなどである。
北朝鮮から海外への労働者の派遣規模については、韓国統一研究院の2017年発刊の報告書で、最小で11万人以上との推定結果を公表している。海外の北朝鮮労働者の給与は、多くの場合、労働者に直接支払われず、現地の派遣先企業が北朝鮮の派遣元機関に給与の全額を支払う仕組みだ。国が給与の70パーセントから90パーセント以上を取り、残りを労働者本人に生活物資や現金で支給されている。そのため、海外労働者の給与の多くは国が取得しており、これにより北朝鮮は、数億ドル以上の外貨を獲得しているとの見方が強い。
主要な訪朝客は中国人。観光業で国力を維持しつつ制裁解除を求める
サービスに関しては、北朝鮮は観光事業に力を入れており旅行客誘致により外貨獲得を狙っている。北朝鮮の観光客の大半は中国からの観光客が占めている。
そのため、北朝鮮では、ビザなしで参加できる辺境旅行プログラム、ヘリコプターで平壌市内を遊覧飛行するツアーなどの観光商品も登場してきた。
また、北朝鮮の観光当局は客層を拡大するために、海外の旅行業者とのネットワーク作りを行っている。それだけでなく北朝鮮は、中国東北部で開催された商品見本市に参加するなど友好国である中国との経済協力を強める狙いがある。
現在、北朝鮮は、様々な試みを実施し、経済制裁に対応しているが、国内経済に与えている影響は大きいため、今後も北朝鮮は経済制裁の緩和、撤回を求めていくだろう。
【冒险】中国小伙实拍朝鲜空姐 因为卷发棒差点被关小黑屋
中国語で「冒険」と書かれているこの動画は、世界各国の留学先候補を紹介する中国人向け動画。近年、中国人による北朝鮮関連動画が急増している。中朝関係も影響してか、中国人に対しては動画撮影規制が日本人よりも数段緩いと言われる。
サムネイルでは、「脚長い!萌え萌え~」と高麗航空CAの容姿を形容している。
千歳 悠
4年ほど活動しているフリーライター。金融、IT、国際情勢など日々情報を追いかけている。趣味は読書と動画視聴。