異例の週6で飛ぶ大連からの高麗航空チャーター便
国連制裁の影響で北朝鮮へ渡航するための航空便や国際列車は増便や大型機体への変更、車両増設などが難しい状況の中で、6月22日から中国大連と平壌を結ぶ「高麗航空」チャーター便が運行された。
大連はこれまでもチャーター便が運行されたはあるものの10月1日の中国の国慶節(建国記念日)連休の1回限りや繁忙期の夏季の1か月間限定くらいで、飛んでも週2便くらいだった。しかし、22日から始まった大連-平壌のチャーター便は、日曜日を除く週6便と前例がないほど多く、期間も少なくても3か月以上は運行される見込みであることが明らかになった。
ANAと高麗航空のチャックインカウンターが隣り合わせ?
このチャーター便には日本人など外国人も搭乗することができる。大連周水子国際空港は、戦前の日本時代に海軍が開港したことからその歴史が始まり、周水子という地名は戦前からの地名に由来している。
空港建物は長方形に細長くつながっており、国際便ターミナルは正面から見て一番左に配置されている。地方空港なので、北京や上海ように便数も多くなく、チェックインカウンターも横並びとなっている。
セキュリティチェックを通過し「大韓航空」、「アシアナ航空」、「全日本空輸(ANA)」、「日本航空(JAL)」と並ぶ。過去事例からするとチャーター便は、一番左側、イミングレーション側のカウンターを利用すると考えられる。今回の高麗航空チャーター便は午前中の早い時間帯のため、その時間帯は「中国南方航空」や「中国国際航空」がカウンターを利用している時間帯となり日系や韓国系航空会社と一堂に会することはないと思われる。
チャーター便は2か国間で決められるので不明な点が多い
高麗航空のチャーター便は過去には、シンガポール、バンコク、クアラルンプールからも飛んでいたことがある。
中国国内だと、延吉、丹東、上海(ほぼ定期運行中)、広州などが飛んだことがある。2018年6月、中国人訪朝者増加を受けて西安、成都からチャーター便就航との中国報道があったが、ともに中止となり飛んでいない。
チャーター便は、チャーター主が一時的に飛ばしたいと依頼するもので法人がチャーター主となることが多いのようであるが、国際的なルールに従う必要がある定期便と違い、チャーター便は、2国間合意のみで飛ばすことができる。そのため、チャーター便は不明瞭な部分が多く情報が少ない。
中国でチャーター便を飛ばすためには、チャーター主が、「中国民用航空局(CAAC)」へ申請し、許可が出れば運行することができる。中国民用航空局は、日本語では中国航空局と訳されることが多い航空機の運用を管理する部署となる。
(続く)