いまだに戦犯の息子発言の撤回なしの文喜相議長
日王って何?日本人が知らない韓流呼称の始まりについての続き。
2月にアメリカメディアへのインタビューで慰安婦問題を解決するためは日王(韓国における天皇の呼称)の謝罪があればすぐに解決する。さらには天皇は戦犯の息子という歴史的事実に反する大きな誤認識発言で問題になった韓国の文喜相議長は、5月1日の改元にともない天皇の訪韓を希望するなどの祝電を送ってきている。
しかし、文議長は謝罪も戦犯の息子発言の撤回もしていない。
さて、ここで話題となった「日王」という表現であるが、北朝鮮ではどう呼ばれているのだろうか。
電子版でも確認できる朝鮮労働党機関紙『労働新聞』では天皇について言及する記事や論評はほとんど見かけない。
北朝鮮が天皇へ言及することは滅多にない
北朝鮮が天皇へ言及することは滅多にない
北朝鮮報道を分析している専門機関へ改元前の4月末に取材すると、北朝鮮メディアは、昭和天皇をアキヒトと表記することがたまにあるが、今上天皇(上皇陛下)について言及することは、年に1回あるかないかくらいで滅多にないようだ。
最近だと昨年8月29日の日刊政府機関紙『民主朝鮮』に8月15日の全国戦没者追悼式での天皇陛下の「お言葉」について名指しで批判をした記事が掲載されているが、非常に異例なことだという。その時の表記は、天皇ではなく日本王(일본왕)であった。韓国式の日王は使われていないが、北朝鮮でも似たような表記が使われていることが分かる。
金正恩国務委員長=金正恩氏への韓流敬称
では、日本には日王に該当する人物が存在しないのに日王と呼び続ける韓国において、金正恩党委員長は何と表記し呼んでいるのか。
「金大中政権(1998年2月~2003年2月)までは北朝鮮の指導者は敬称なしの呼び捨てでしたが、金大中政権による太陽政策により北の指導者へも敬称をつけるようになり、次の盧武鉉政権のときにも続くも保守系の李明博政権になってから再び敬称はつけられなくなり、現在の文在寅政権となり再び敬称がつくようになっています」(朝鮮半島情勢に詳しい研究者)
日本では金正恩氏を一般的に党委員長や委員長の敬称をつけて呼んでいるが、韓国の新聞やメディアを見ると国務委員長(국무위원장)という敬称が一般的になっている。
これは、実際に金正恩氏が国務委員長という役職も兼務していることもあるが、韓国の政治制度では、大統領の直属機関に国務会議が存在し、国務会議代表は大統領。副代表は、国務総理。その他の国務委員で構成されている。国務委員長とは、韓国国内においては、大統領の下、国務委員の長という地位となるわけだ。
ちなみに、北朝鮮の指導者へ敬称をつけ始めた金大中大統領は日本の天皇を日王と呼ぶのはやめようとも働きかけ、一時的に天皇と表記されていたが、いつの間にかマスメディアは日王に戻り、三権の長や現役の大統領ですら韓国国内向けには日王と呼び続ける異常な状態が恒常化し今にいたる。
ニコニコ生放送では『朝鮮中央テレビ』がライブ配信されている
参考サイト
これが韓国の政治システムだ!(裏辺研究所)