韓国叩きの動き加速
韓国政府は8日、中国からの入国者向けに義務付けている陰性証明の提出を10日で終了すると発表した。
韓国は、1日から中国からの入国者全員へ実施していたPCR検査の廃止後も、入国前48時間以内の陰性証明の提出は継続している。
このニュースは、中国共産党機関紙の環球時報がSNS微博(ウェイボー)へ国営中国中央テレビ(CCTV)のニュースを転載投稿している。
ここ最近の中国官製メディアは、韓国への厳しい論調が目立つ。
環球時報やCCTVが言及したことから、中国政府が誘導させたい世論を忖度したのか、コメントも厳しい韓国叩きが散見される。
「良いことだ」「韓国が(中国に)屈服した」「無料の航空券をもらっても行かない」「興味なし」「誰が好き好んで行くんだ?」「このまま入国規制を継続しても結構。誰も行かないから」など批判だらけとなっている。
全体の傾向として、中国人観光客が行かないことは、韓国なり日本など相手国が、経済的に大きなダメージ、損失を被るという歪んだ自負だ。
海外旅行は外交の大きな武器であり、中国政府の判断1つで、相手国の経済に多大な影響を与えるという時代錯誤で全体主義的な認識がにじみ出ている。
中国政府は、韓国も日本同様に団体旅行を停止したままだ。
そのため、中国人が観光で韓国へ行くためには、中国政府が年収制限を設けた個人ビザを取得する必要がある。
全体の上位数%の年収制限に加えて、入国制限による便数削減の影響で、航空券が非常に高い。日本の状況から考えると、ピーク時の訪韓中国人の1、2割程度の入国者にとどまっていると推定される。
つまり、中国政府が中国人の海外旅行=外交上の武器と考えているほどの力はないと言えそうだ。