中国トップ女優がピンクチラシに
「また韓国に中国の宝が盗まれた」として、中国を代表する美人女優が中国SNS微博(ウェイボー)のトレンドワード入りした。
「韓国の路上に落ちた小さなチラシに景甜の写真が盗まれた」というハッシュタグは、2億4000万ページビュー(PV=閲覧回数)超えて大炎上している。
韓国に盗まれたと大騒ぎになっているのは景甜さんという女優だ。
景甜さんは、定期的に“粛清“されるようにトップ女優が入れ替わる中国で人気がある陝西省西安出身の女優、歌手として知られる。
2010年代には、「キングコング:髑髏島の巨神」や「パシフィック・リム:アップライジング」などのハリウッド映画への出演も果たしたので、日本でも知っている人が多いのではないだろうか。
発端は、韓国と思われる路上に落ちた小型のチラシ、いわゆるピンクチラシだ。
中国SNS上ではKTVのチラシとなっているが、ラウンジやキャバクラのような店だと想像できるピンクチラシに景甜さんが載せられていた。
所属スタジオの公式声明でさらに炎上
SNSで騒ぎとなった影響か16日、景甜さんの所属スタジオが下記のような公式声明文を発表した。
「インターネット上で確認できる今回の広告は、アーティストの肖像権と名誉を深刻に侵害しています。私たちは権利保護のために、できるだけ早急に関連機関へ連絡し、法的責任を追求するすべての権利を有しています。皆さまへお願いです。健全なインターネット空間構築のために権利を侵害する画像を掲載したり、転送したりしないようにしてください」
結果、炎上に拍車がかかったようだ。最後の一文は無視されている。
この問題に対して中国のネット民は、「国や文化だけじゃなく、我らの景甜も盗むのか!」「無法国家」「美人やハンサムはすべて韓国人だと言い出す」など韓国批判で埋め尽くされている。
と、ここまで伝えて、一般の日本人はどう感じるだろうか。
聞こえてきそうな「おまいう」の声
韓国の肩を持つわけではないと前置きした上で、炎上したウェイボーの投稿しか見ていないが、このピンクチラシは韓国が国家ぐるみで作成されたものだろうか。どう考えても1風俗店の判断で作成されたものだろう。
このあたりの感覚が資本主義国と大きく異なっていると感じさせてくれるコメントだ。
日本だけでなく、同時に韓国からも「おまいう」の声が聞こえてきそうだ。
今でも著作権や商標権を無視したコピー商品大国であり、知的財産権を侵害する世界最大の海賊版を世界へばらまき続ける国が何を言うという感じではないだろうか。
吉岡美穂も吉田里深も中国人?
近年は、国際的な目もあるが、SNSを中心に国粋主義的な思想が先鋭化してきた影響もあり、影を潜めているのが「外国人の無断掲載」。
つい10年前を振り返っても、市営の大病院のエレベーターにナースコスプレの吉岡美穂さんの等身大写真があったり、国際空港の近くのサウナの巨大看板には、グラビアアイドルだった吉田里深さんの巨大な水着写真が長年飾られていたりした。
日本の情報を知らない地元の中国人たちは、2人とも中国人だと思い込んでいたようだ。
確かに、その頃から比べると、権利意識は多少向上したことは事実だが、自分たちの現状や、つい10年前のことも覚えていないのだろうかと閉口してしまう。