中古品=貧乏人の中国
中国SNSに「日本の中古家電製品を買うのが好きな北朝鮮人?」が投稿され、多くのいいねが集まっている。
紹介前から補足しておくと、「北朝鮮で使われている多くの携帯電話はフィーチャーフォン(ガラケー)である」は正しくないと思われる。
現在、北朝鮮の都市部では、ガラケーユーザーは半分くらいか、半分を割っている可能性がある。
携帯電話としてフィーチャーフォンが普及する前に、スマートフォンが登場したことも一因とされる。
また、中国では中古品を買うという習慣はない。”中古品は貧乏人が買うダメなもの”というイメージが一般的で、市場は非常に小さい。
中古で購入するのはマンションの部屋くらいで、中古車も古本、古着、中古家電も基本的にイメージは悪い。
この投稿へいいねが多いのは、そのあたりのギャップに驚く中国人の反応を示しているのかもしれない。
最後の日本に対して悪態をつく場面は、ガイドによる“リップサービス”の可能性もありそうだ。
日本人向けのツアーガイドは、中国に対して同じような態度を見せるからだ。
もっとも日本が一般の北朝鮮人から“植民地支配した国”として良く思われてないのは事実だと言えそうだが…。
電子機器を購入できるのは富裕層
現在、中国では電子機器が非常に豊富で、携帯電話はその中の1部にすぎない。
私が北朝鮮を訪れた時、北朝鮮人も電子機器を使うが、使っている人は少数だとわかった。
たとえば、スマホを使用している人は、10人に1人程度だろう。北朝鮮人がよく使う電子機器は、携帯電話、デジタルカメラ、タブレット端末となる。
私たち中国人と同じように、北朝鮮の若者も電子機器に関心を持っている。
しかし、北朝鮮の電子機器は非常に高価だ。
たとえば、ノートパソコンは10万ウォン近くする。北朝鮮の平均的な労働者の年収は1万ウォンにも満たない。したがって、電子機器を購入でできるのは、一部の富裕層だけとなる。
ステータスだったコンデジ
ある報道によると、北朝鮮で使用されている携帯電話の台数は600万台に達している。多くの人がスマホではなく、ガラケーを使う。
北朝鮮では、携帯電話を使って写真を撮る人が増えた。
以前は、北朝鮮での写真撮影と言えば、コンパクトデジカメが主流だった。
ほんの少し前までの北朝鮮では、コンデジを持つことは、周囲に対するステータスシンボルだったくらいだ。
携帯電話が普及するにつれて、北朝鮮の人たちは、次第に携帯電話で写真を撮ることが習慣化していった。
アリランがトップブランド
北朝鮮の人たちは、電子機器を購入する際、価格にとても敏感である。そのため、新品よりも安い中古の電子機器を買う習慣がある人も多い。
しかし、北朝鮮の携帯電話はすべて国産であり、海外製の携帯電話は、販売が許可されていないので、北朝鮮市場では販売されていない。
北朝鮮で販売されている携帯電話の主な種類は、アリラン、平壌、チンダルレの3ブランドとなる。
中でもアリランが最も人気で、よく売れている。アリランは携帯電話のほか、テレビやDVDプレイヤーなども製造している。
日本製の自動車・家電・自転車は中古でも大人気
北朝鮮では、日本製品がよく売れる。多くの中古の日本製品が人気となっている。
北朝鮮の人たちは、例え中古品であっても日本製品の品質は良いと考えているようだ。
特に日本車や電化製品、自転車の人気が高い。
しかし、北朝鮮人は日本製品は大好きだが、日本という国にはあまり良い印象を持っていない。
北朝鮮を訪問した時、北朝鮮人ガイドが日本の話題となると、憤った表情で不満を口にしていた。
最近では、中国製品も人気が徐々に高まっている。中国製品は安くて品質が良いからだ。