偵察気球で米中関係悪化の影響か
13日、午前10時2分に福島、宮城で最大震度3の地震が発生した。
地震の規模はマグニチュード4.9、震源の深さは約60キロ・メートル。震度3を観測したのは、宮城県石巻市、福島県相馬市、国見町となる。
中国SNS微博(ウェイボー)では、日本地震がトレンドワード入りし、日本地震というハッシュタグが8728万ページビュー(PV=閲覧回数)となっている。
トレンド入りした理由は定かではないが、マグニチュード4.9を9.4の巨大地震と勘違したというコメントが多いことから、東日本大震災級の巨大地震と誤認識して拡散した可能性がある。
官製メディアの投稿は確認できず、個人名義のインフルエンサー投稿のみで、最大2800を超えるコメントが確認できる。
「9.4かと思った」「核汚水が心配」「おしい」「M10規模がもう1度起こってくれ」「因果応報」など相変わらず残念なコメントが散見される。
これらのコメントは、中国政府の世論形成を担う官製インフルエンサーが中心となり、中国版ネトウヨ、日本経済新聞が繰り返し伝えているネット愛国者「小粉紅」などが炎上拡散させているとみられる。
残念なコメントは多いものの、人の不幸を願ったり、日本を批判したりするコメントは斜め読みする限り、全体の3分の1くらいと、常に9割日本叩きで埋め尽くされる近年の日常からすると少ない印象だ。
国営新華社通信や中国共産党の機関紙である人民日報など官製メディアは、連日のように、トルコ・シリア地震での中国政府が派遣した救助隊の活躍を国内外へ向けて喧伝している。
その関係か、または、偵察気球問題でさらに関係が悪化する米国を意識して、対日世論工作の方向性を変更した可能性もありそうだ。