春節後に民間貿易再開か
「(北)朝鮮への民間貿易第1陣」との字幕で貨物トラックが税関施設で待機する動画を中国人貿易関係者から提供してもらった。
場所は背後に映り込む建物から国境を接する吉林省琿春と北朝鮮羅先の中朝イミグレーション圏河口岸(出入国審査場)。
撮影日は不明だが、「新年おめでとう」との声が聞き取れるので、春節(旧正月・1月22日)後の撮影と思われる。
30秒の動画には、パウダー状の雪がうっすら積もる圏河口岸に出国検査待ちのトラックが十数台並び、税関施設内や車体へ消毒液を散布する作業が確認できる。
圏河口岸は、1月8日に約3年ぶりに部分開放され、事前申請した出張者や中国政府が手配する国家貿易的な輸送から再開され、民間貿易は制限されていたが、どうやら再開されたようだ。
琿春はロシアとも国境を接している。
中ロイミグレーション琿春口岸も同じく1月8日に部分再開されており、これで中国・ロシア・北朝鮮が陸路交易で再び結ばれたことになる。
今月でロシアによるウクライナ侵略から1年となるも、停戦への道筋が見えない中、不透明な中ロ朝の連携強化は、各国が注目する動きだろう。
北朝鮮からは、2月16日の光明星節(金正日総書記の生誕日)へ向けて食料品や医薬品の発注が届いているという。
中国では、昨年12月上旬からの新型コロナウイルスの爆速感染で医薬品が不足していたが、現在、医薬品不足は解消しているので、北朝鮮へ輸送することができると関係者は話す。