なぜ日本と韓国から報復処置発動?

なぜ日本と韓国から報復処置発動?

異動になったと言われる趙立堅氏 出典 趙立堅公式ツイッター

 中国政府は10日、日本人と韓国人向けの新規ビザの発給を停止すると発表した。

 停止理由は、日本と韓国による中国人向けの入国規制強化への対抗処置であると中国外務省報道官は明らかにしている。

 この処置は、長期間継続されるものではないと思われるものの、これにより日本人の北朝鮮への渡航再開も先延ばしになりそうだ。

 今回の日韓へ報復処置は、中国国内へ「日本や韓国へ行くな」という中国政府からの圧力となり、22日に迎える春節(旧正月)連休での訪日客数にも影響を与えるとみられる。

 今回の中国の非学的で情緒的な報復処置に対して、日韓は中国人向けのビザを停止することはないだろう。

 そもそも、10日現在でも中国は海外への団体旅行やパスポートの新規発給・更新を禁止したままだ。

 中国の旅行業界では、春節までに団体旅行やパスポート発給が解禁されるとの情報があったようだが、今回の対抗処置発動で絶望的になったと青島の旅行会社関係者は語る。

 習近平政権は、中国人の海外渡航をできるだけ規制したい思惑が強いとされる。

 その理由は、海外へ出られてしまうと長時間にわたって築き上げてきた中国共産党史観が崩れ、反中国共産党になることを警戒しているからと言われる。

 中国政府が特に中国人を渡航させたくないのと考えているのは、米国や欧州、日本も含めた、いわゆる「西側諸国」なので、今回の報復処置はちょうど良い理由になったのではないだろうか。

 今回、日本と韓国から報復処置を始めたのは、政治的な力が弱く、渡航者数の母数が多いからだと考えられる。

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