中国製ワクチン接種者も免除に

中国製ワクチン接種者も免除に

日本開国で中国人訪日客はどうなるのか?

 日本政府は11日午前0時から入国時の水際対策を大幅に緩和、事実上開国する。

 これまで停止していた個人向けの観光ビザを再開し、コロナ禍前にビザを免除していた国へのビザなし滞在も1部再開させる。

 しかし、入国規制の完全撤廃ではなく、日本政府が認定した新型コロナウイルスワクチンの3回接種者という条件で空港検疫、入国後5日間の待機要請を免除するというものだ。

 ワクチン接種が2回未満だったり、日本政府が認定していない中国製やロシア製ワクチン接種者は、入国72時間前のPCR検査の陰性証明を提出すれば3回接種者と同じ扱いとなる。

 これによりこれまでの入国ルールでは、全員が空港検疫と5日間の待機要請対象だった中国本土からの訪日者もそのまま入国でき、待機要請も免除されることになる。

 韓国から日本便のチケットは取り合いになって航空券代も高騰していると報じられている。韓国人訪日客がリベンジ旅行で急増するのだろうか。

 では、コロナ前の2019年、国別1位の959万人が訪日していた中国人はどうかと言えば、しばらくは、少なくとも12月頃までは訪日することはなさそうだ。

観光での出国は禁止されたまま

 中国本土の中国人は、(原則)中国製ワクチンしか接種していないため、全員が空港検疫と5日間の待機要請対象だったが、11日から待望の免除。

 そうなると、一気に押し寄せるかと思いきや、明日以降も出国できる中国人はかなり少なさそうだ。

 その理由は、観光目的で出国することは、現時点でも禁止されたままだからだ。

 観光以外であれば出国できるが、中国の旅行会社に聞くと、中国政府の規制が強くかなりハードルは高そうだ。

中国共産党大会後に緩和発表のうわさ

 さらに出国の抑止力になっているのが、中国入国時の強制隔離だ。

 さすがに、夏前までの28日間とか、最長35日間などの非科学的な隔離期間は短縮されて、現在は、7+3(指定ホテルでの7日間の強制隔離と許可を受けた自宅などでの3日間の隔離)の10日間が中国全土での標準的期間となっている。

 遼寧省大連の旅行会社によると、まだ中国国家旅遊局(観光庁相当)から正式な通達はないものの、現行の出国規制と入国隔離は、年内には緩和されるとの情報があるそうだ。

 タイミングとしては、16日開幕の中国共産党大会後に“ご褒美的”に発表されるとのうわさが旅行業界内で飛び交っているとのこと。

 観光出国は、12月か遅くても春節(旧正月・2023年1月22日)前には解禁されると期待を寄せていると大連の旅行会社代表は話す。

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