平穏だった5連休直後に一変した大連
中国遼寧省大連は、5日までに3人の新規陽性者が確認されて再び暗雲が垂れ込んでいる。
大連は4日までの労働節(メーデー)5連休をほぼ新型コロナウイルス規制なしで平穏に過ごせた直後のことだ。
新規の陽性者は、北京からの感染者の濃厚接触者(4月30日)、ハルビンからの感染者の濃厚接触者(5月1日、3日)で3人とも無症状感染者とのこと(日付は確定日)。
すでに3人とも個人特定されて周辺にはバレているだろうから、新型コロナの症状の数十倍の大変な目に遭っていると想像できる。
今回の3人の無症状感染者確認によって大連市は、5日に約670万人の全住民対象にPCR検査を実施すると発表、即日実施されている。
また、今後は週1回ペースで全員PCR検査を行っていく方針も明らかになった。
大連市民は5日以降、スーパーマーケットなどへ入店する時に従来からのスマートフォンでの管理アプリ「健康QRコード」に加え、PCR検査済みカードの2種類を提示する必要があるという。
PCR検査は、あくまで“自主的な協力”となっているが、事実上の強制だ。
今回の大連市の対応は、3人の新規陽性者確認だけが要因ではなく、北部に隣接する営口市で今月1日から感染拡大が継続していることも影響している。
営口では、3日に112人の新規陽性者が確認されている(全員無症状感染者)。
今回の対応は、先手先手で新型コロナ陽性者を見つけ出して徹底的に隔離するという習近平政権のゼロコロナ政策を体現したものと言えそうだ。
今後の週1のPCR検査は、在住外国人も含まれているため、日本人だけでなく、大連市中心部にまだ数百人単位で残っているとされる北朝鮮人も対象となる。