リコールの原因となった発がん性物質エチレンオキシド
昨年8月に明らかになった「辛ラーメンの農心製品から発がん性物質検出により欧州でリコール」の続報的な内容が報じられた。
4日、韓国メディアのマネートゥデイが「『証明書1枚のために』…欧州向け韓国産ラーメン全廃棄危機」と伝えた。
欧州連合(EU)では、今月6日から輸入即席麺のエチレンオキシド含有量を証明する書類を添付することを義務付けると先月17日に関連国へ通知していた。
しかし、先月末、韓国から欧州へ向けて輸出された農心を含む全即席麺製造メーカーは、この書類を貼付しておらず、現在、海上運搬中の韓国製インスタントラーメンは全廃棄の危機を迎えているということだ。
エチレンオキシドは、農心が昨年1月と3月にドイツへ輸出した海鮮湯麺から基準値の148倍が検出されてリコールとなった発がん性物質だ。
証明書を添付していないのは、農心だけでなく、八道、三養食品など他メーカーも同様であることから、韓国政府の通達ミスの可能性が指摘されている。
最大手の農心は、輸送中の製品規模やどのブランドかは公表していないが、欧州向け輸出は輸出全体の5%ほどの600億ウォン(約57億円)ほどと被害は小さいと説明する。
今回のニュースは、昨年8月と違い中国メディアでは確認できない。昨年8月は、「辛ラーメンの農心から148倍の発がん性物質」と、官製メディアが大々的に報じてSNSが炎上していた。
今回は、中国への輸出品ではないこともあるが、ここまで無反応となると、中国政府が何かしらの政治的な意図を持って「報道させない強権」を発動させたのかと勘ぐりたくなる。