北朝鮮絵画を買っても日本へ…
9月に中国遼寧省大連で開催れる予定だった北朝鮮絵画の展示販売会が、10月29日から大連市朝鮮族文化芸術館(大連市西崗区)で開催されることがわかった。同館は中華人民共和国建国前の1947年に成立した歴史ある会場だ。
大連市朝鮮族文化芸術館のWeChat(ウィーチャット・微信)公式アカウントでは、イベント告知は確認できない。大々的な告知、集客はしていないようだ。
余談だが、中国では企業や団体、公共性の高い施設も含めウェブの公式サイトを廃止し、ウィーチャットの公式アカウントを公式サイトとする企業や団体が一般的になりつつある。
新しく企業や店舗が開業しても日本で言うウェブサイトは開設せず、SNS上のアカウントを事実上の公式サイトとしている企業や店舗が珍しくなくなっている。
展示販売会の関係者によると、今回、展示販売する絵画は、北朝鮮の季節感ある自然や動物、一般人をモデルとした人物画が多い。しかし、もしかすると、中国政府が近年盛り上げる朝鮮戦争での中朝関係を象徴する“抗米援朝精神”に便乗した朝鮮戦争を題材とした絵画も展示販売されるかもしれないとのことだ。
販売価格は2万元(約35万6000円)から。すでに大連在住の日本人駐在員や経営者の一部には、朝鮮族を通じて「36万円の朝鮮絵画を買いませんか?」と絵画の売り込みがあったようだ。
「もし日本人で買いたい人がいたら紹介して欲しい」と連絡を受けたある日本人男性は、「大連の会社に飾っておくのはいいけど、日本は独自の経済制裁で、北朝鮮絵画を日本へ持ち込めないと思う」と説明したら、驚いていたそうだ。