「韓国はエンタメも食べ物も若者へ悪影響だ」
「韓国はエンタメも食べ物も若者へ悪影響だ」
辛ラーメンの農心が輸出したインスタントラーメンからEU基準の148倍を超える発がん性物質が検出され販売を中止、関連商品が回収されるリコール騒動になっている。
これは14日に中国メディアが報じたもので、農心が今年1月と3月にドイツへ輸出した海鮮湯麺からEU基準の148倍を超える発がん性物質であるエチレンオキシドが検出したと欧州食品安全機関(EFSA)が発表。EFSAは欧州各国へ販売中止と関連商品の回収を指示した。
農心は、韓国のインスタントラーメン市場の半分以上を占めるリーディングカンパニーだ。14日には中国中央テレビや環球時報という官製メディアが報じて環球時報のSNS微博(ウェイボー)投稿には、175件のコメントが書き込まれている。
書き込まれたコメント内容は、「毒物を輸出するな」「まだ家にある…」「高くてまずい」「韓国はエンタメも食べ物も若者へ悪影響だ」「2回目」など批判的なコメントが確認できる。
実は2012年にもあった発がん性物質検出
農心は海外売上の25%を中国が占めている。その半分以上が辛ラーメンとなるので、問題となった海鮮湯麺は中国ではメジャーな商品ではない。しかし、SNSのコメントでは、「辛ラーメンももう信用できない」とのコメントもあり、農心製品全体の売上に影響を及ぶす可能性もある。
実は、農心は2012年にも辛ラーメンを含む6種類の粉末スープから発がん性物質のベンゾピレンが検出されて大騒ぎになっている。この時は、中国へ輸出された該当商品は2種類で検査の結果、品質に問題なしと発表されて比較的に早く沈静化した。
ところが、翌年も中国で市販される即席麺の中でもっとも高濃度のヒ素が検出されたなど報じられて、中国では辛ラーメン=不健康という噂が流れていた。
韓国への制裁「禁韓令」継続中
韓国への制裁「禁韓令」継続中
今回、ヨーロッパで販売中止となった海鮮湯麺が中国へどのくらい輸出されたのか詳細は明らかになっていないものの、2012年当時と大きく異なっているのは中韓関係だ。
2012年頃は、日本から数年遅れて到来した韓流ブーム真っ盛りで、韓国ツアーや美容整形を目的とした医療ツーリズムも右肩上がりで増えていた蜜月状態だった。
この背景には当時、中朝関係が冷え込んでいたことがある。中国は北朝鮮へのけん制やバランスをとるために韓国との関係を深めていたとみられる。
多少緩和されたが、中国は2017年3月から韓国へ制裁を実施している。いわゆる禁韓令と呼ばれるものだ。中韓関係は悪い状態をズルズルと引きずっている。
よって、中国政府は今回の農心の発がん性物質検出問題を内政へ利用して大いに炎上させると予想される。
現時点で農心の公式サイト(日本語・英語・中国語のいずれも)には、今回の問題についての言及は確認できない。