ステージショー確認
中国・丹東の北朝鮮レストラン(以下、一部北レス)「丹東高麗飯店」が違法営業をしたとのことで公安が調査を始め、閉店は時間に問題になったと日本の週刊誌ウェイブサイトが報じた。
記事が伝えた元情報は米ラジオ・フリー・アジア(RFA)のようで、深夜2、3時まで営業し、個室での過激な接触サービスを提供していることが店内で客が急病で倒れたことで発覚した…と。日本のジャーナリストがこの記事へコメントを添えている。
気になったので、丹東在住者へ7月8日に確認してもらうと通常通り営業を確認。さらに18日の午後7時頃に店の前を通ったらしく改めて確認してもらうと営業はもちろんステージショーも確認できた。
これはどういうことだろうか。公安が調査を始め閉店は時間の問題だったのではないのか。中国の公安は権限が強く、注意だけで済ませるような対応は少ない。多額の罰金を科すか社会へ悪影響を与えていると判断すれば、問答無用に即閉店をさせることも少なくない。
ちなみに、丹東以外も含めてコロナ禍の中国で飲食店への時短命令は確認されていない(全休させる)。
中国は性風俗やキャバクラ型サービスNG(原則)
個室で行われていた過激な接触サービスについての裏取りは困難であるが、公安が動いたことが事実であれば、ちょっとした騒動である。狭い丹東、瞬く間に噂となって丹東関係者の間へ広まりそうなものであるが、そんな話は聞いたことないそうだ。一体どうしてなのか。
中国は飲食店やバーも含めて女性スタッフが客の横についての接客、いわゆるキャバクラ型のサービスは全面的に禁止されている。当然、接触サービスはご法度となる(接触サービスがダメということは、つまり、中国は原理原則で言うと性風俗業自体が一切認められていないのだが、実際は…)。
しかし、これはあくまで法律上の話。中国にもキャバクラやクラブは無数に存在し、堂々と看板や広告を出して営業している店も少なくない。これらの店は管轄公安との関係、平たく言えば賄賂等で良好関係を維持しているから認められているのだ(公安へ全面協力するなどの建前で)。
取材も受けないのに記事にされる
北レスに関しては、以前から韓国メディアが閉店を伝えるフェイクニュースが日常化していた。
フェイク情報は北朝鮮政府へダメージを与えるなど何かしら別の意図を持って流していたのか、それとも、本当にまったく取材もしないで書いては垂れ流すを繰り返していたのか真偽は不明である。しかし、明らかに現地在住者にすら話を聞いていないことが多いのは事実のようだ。
以前、取材した丹東の旅行会社関係者は、韓国メディアに何度も勝手に取り上げられたが、実際に取材を受けたことは過去に1回しかないと話していた。
さて、丹東で営業を続ける人気北レス丹東高麗飯店が本当に閉店するのか、引き続きウォッチしていこうと思う。