サムスン・5G対応の両開きスマホ発売

サムスン・5G対応の両開きスマホ発売

サムスンの両開きでタブレットのようになるGalaxy Fold

サムスン・5G対応の両開きスマホ発売

 新しい時代の到来を予感させるようなスマートフォン(以下、スマホ)だ。サムスンは2020年9月18日、新しい両開きスマホ「Galaxy(ギャラクシー) Z Fold2」を発売した。サムスンが発売する両開きスマホはこれが3台目であり、改良を加えて今回のスマホを開発。

 本製品の特徴は、新しい通信規格「第5世代移動通信システム」(5G)に対応しているのを筆頭に、複数のアプリ動作ができるなど、新時代スマホとして大きく打ち出した。

なぜ韓国でAndroidが人気なのか

 2021年2月18日の韓国・聯合ニュースの報道によると、昨年のスマホシェア数はサムスンが約65%と国内での好調を維持。廉価版の「ギャラクシーA」シリーズは特に人気だったという。

 韓国では日本とは違い、iPhone(アイフォーン)よりもAndroid(アンドロイド)端末の人気が根強い。その理由として、画面の大きさが挙げられる。韓国では傾向として、大画面端末が好まれる。そのため、画面サイズが比較的小さめのアイフォーンよりも大きめのアンドロイドが人気なのだ。

 さらに、機種の豊富さも理由の1つ。アイフォーンと違い、アンドロイドはアップルのように1つの会社ではない。複数の会社が新しい端末を開発した結果、まるで「スマホ戦国時代」の様相を呈している。

 それに加え、5Gの利用促進もある。2019年4月の利用開始から約2か月で、韓国国内での5G利用者数は100万人を突破した。日本経済新聞(2020年10月30日)によれば、56万人が5Gから4Gに戻ったとの報道もなされていたが、韓国・科学技術情報通信部によれば、今年1月末時点で、韓国での5G利用者は1300万人に迫っているという。

東京オリンピック=5G普及の起爆剤?

東京オリンピック=5G普及の起爆剤?

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 主流の4Gに比べ、5Gの魅力は大きく映る。大容量かつ素早くデータを送れるのがその理由だ。ビジネスやIT社会においては、重要な役割を担うと期待され、これが当たり前の社会になれば、技術革新はさらに進むと思われる。

 しかし、韓国国内からは「どうして5Gの導入を急ぐのか?」との意見も出ている。なぜ4Gを脇に置きながら、5Gに注力するのかとの意見だ。

 その理由として考えられているのが、東京オリンピック・パラリンピック(以下東京オリンピック)の影響だ。

 韓国の5G業界では、東京オリンピックの際に5GのPRを考えていたとみられる。東京オリンピックでは、全世界から多くの人が訪れる。そこで東京から5Gの魅力を全世界に発信でき、韓国の技術力も伝えられる。さらに5Gを用いてオリンピックの競技映像の視聴会を実施するなど、新しいスポーツ観戦の形式も提案することも念頭にあるのだろう。

 東京オリンピックは、新型コロナウイルスの感染拡大で開催が危ぶまれているが、果たして5Gの今後はどうなるか。これからの5G市場の成長に期待だ。

小林 英介(こばやし えいすけ)
ライター。Webメディアで便利グッズから政治に至るまで幅広く執筆している。現在は「ピコピコカルチャージャパン」で連載中。過去の執筆媒体は「公務員総研」「まいどなニュース」など。
@chimata_score8i

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