ニコニコ動画を激しすぎるくらいオマージュしたビリビリ動画
ニコニコ動画を激しすぎるくらいオマージュしたビリビリ動画
中国人しか撮れないだろう北朝鮮人女性がたくさんアップロードされている動画共有サイトがある。
中国の「bilibili(ビリビリ動画)」は、「ニコニコ動画」に似たシステムやデザイン、コンセプトを持つオマージュ動画共有サイトで、日本のアニメやゲームとのシンクロ性が高く、コアユーザーは、中国で日本のアニメなどを見て育った世代90年代(90后)、2000年代(00后)生まれが多いとされる。
10倍差の巨大サイトへ成長した中国版ニコニコ動画
ビリビリ動画は2009年にサイトオープン、2010年に現在のスタイルが固まり、2014年には日本支社も誕生している。
よく日本のメディアではビリビリ動画を“中国版ニコニコ動画”と表現することが多いが、現実的にはすでに本家を大きく凌駕している。
ニコニコ動画の月間アクティブユーザー数(MAU)は、1985万人(2020年3月)。この数には、ニコニコ動画、生放送、チャンネルなどを含んだ数となる。
一方、ビリビリ動画のMAUは1億7000万人(2020年5月)と10倍近い規模に成長している。日本と中国の人口比を考えると当然の差ではあるが、すでに日本の人口以上の中国人が毎日のようにビリビリ動画を見ていることになる。
北朝鮮美女が大量ヒット
北朝鮮美女が大量ヒット
さて前段が長くなったが、これだけユーザー数が多いこともあるだろうが、ビリビリ動画では、北朝鮮関係の動画も無数に見つけることができる。
特に“朝鲜小姐”や“朝鲜美女”で検索すると、北朝鮮旅行で撮影したと見られる北朝鮮人女性や北朝鮮レストランの女性、丹東駅から出国する北朝鮮の女性などヒットする。
興味深いのは、アップロード日が今年のものが多く、新しい動画がドンドン追加されていることだ。
日本人であれば取材申請しないと撮影が許可されないような場所や女性たちも多く写っている。
北朝鮮運営のチャンネルも?徹底した検閲と削除が実施か
中でも、「NewDPRK」というチャンネルは、北朝鮮が運営に関与しているとみられ、毎週のように平壌の都市風景や人々の生活をドラマ風に伝えている。いずれの動画も5分以内で、中国語の字幕がバッチリ入っている。コメント欄は北朝鮮に肯定的なコメントであふれる。また、これらの動画には、ニコニコ動画の特徴で、ビリビリ動画にも導入している「弾幕」(画面右から左へコメントが流れる機能)が入るのでどこかポップな印象を受ける。
「ユーチューブ」やニコニコ動画では見ることができない北朝鮮美女を見たかったらビリビリ動画を覗いてみてはどうだろうか。日本からも驚くほどアクセスは軽い。登録、ログインも不要で視聴できる。また、各動画は簡単にダウンロードできるが、リスクを考慮して判断してほしい。
ちなみに、“金正恩”で探すと、「朝鮮中央テレビ」や「CCTV」など公式動静の映像がヒットし、茶化したようなパロディ動画は表示されない。おそらく徹底的な検閲、削除が実施されていると思われる。