世界最強のネット検閲を日々強化する中国
世界最強のネット検閲を日々強化する中国
訪朝者を悩ます1つに世界最強と言われる中国のインターネット規制がある。中国のインターネット検閲は毎年のように強化される傾向にあり、主要SNSや動画共有サイトの多くはアクセスできない。しかも、なぜか個別のホテルやスキーリゾート、ゴルフ場などの公式サイトもブロックされているサイトもある状況だ。
例え「グーグル」へアクセスしなくても現在、中国以外のパソコンやスマートフォン向けのサイトにはグーグルのプログラムを埋め込むサイトも多く、グーグルが全面禁止されている中国からアクセスすると読み込みエラーを起こし、サイト自体の表示が非常に遅くなってしまうのだ。
香港SIMでネット規制を回避して「北朝鮮なう」
現在、北朝鮮を訪れる人は、ロシアのウラジオストクからの定期便を除き9割強が中国を経由する必要がある。
いくら中国は同日乗り換えか、1泊程度しかしないとしても「LINE」やメールでのやり取り、情報収集で必要なので不便との声は多い。
そんなときに便利なのが「北朝鮮なう」を行う方法として、香港のSIMカードを利用する方法を以前、お伝えした。
このSIMを使えば香港へローミングするので、「ツイッター」などへもアクセスすることができ、丹東駅を出発し新義州駅へ到着しても通信できるため北朝鮮なうを共有できるというわけだ。
VPN・SIM交換なしで北朝鮮なうができる
VPN・SIM交換なしで北朝鮮なうができる
今回は、訪朝者への取材で分かった日本の便利なサービスを紹介したい。
大手旅行会社「エイチ・アイ・エス」が提供する「変なSIM」だ。
このSIMの詳細は、公式サイトを参照してもらいたい。ここで伝えたいのはコストは香港SIMのほうが安くそれほどコスト的にお得なものではないことだ。
KWTが訪朝者に便利だと考えているのは、SIMの交換なしで複数の国で使える点にある。もちろんVPNを用意する必要もない。
北朝鮮旅行をする人たちへ話を聞くと、経由地の中国はもちろん、帰路で韓国やロシアへ立ち寄る人も少なくない。変なSIMは1日単位でサービスを利用できるので、中国、韓国、ロシアとそれぞれで切り替えることができる。1日の通信容量の上限が200メガバイトのため「ユーチューブ」など通信容量を消費するものは避けて節約する必要はある。
中国・韓国・ロシアと1度の旅で複数国を訪れるときに便利
実際に変なSIMを利用して訪朝した人たちによると、北京、大連、丹東、瀋陽、延吉、琿春、ソウル、ハサン、ウスリースク、ウラジオストクなどで問題なく使えたとのことだ。
琿春から羅先、国際列車でロシアへ出国するような3か国を陸路で旅しても北朝鮮以外では入れ替えなしでそのままインターネットが使えるのでホテル探しや翻訳などで重宝しそうだ。
変なSIMは既存のSIMカードの上から貼り付けて使用するため日本へ帰国後もそのまま利用でき、また海外へ渡航したら入国に合わせてサービスを都度オンラインで買うことができるというものだ。毎月のように出国する海外旅行好きは現地でのSIM探しから開放されて便利なのではないだろうか。