発祥は韓流スターのファッションアイテム?
今年は、ニューノーマルとして夏もマスクをする姿が定着化している。それにより夏用マスク、冷えマスク、ファッション性が優れたマスクなどこれまでなかった新しい需要を生み出している。
色も多彩となり、従来の白に加えピンク、ベージュ、ライトブルー、ネイビー、和柄、迷彩柄、黒なども登場している。
元々、日本では黒マスクは好まれていなかったように思われるが、韓国発として黒マスクも徐々に定番化しつつある。
韓国の黒マスクは、数年前から一部では話題になっていたが、日本で流行するほどではなかったように思う。では、韓国ではいつから黒マスクが流行っていたのだろうか。
ある韓国人に聞いてみると、「昔からあります」といつもの回答で信憑性に乏しいので、複数の韓国人や韓国通に確認してみると、韓流スターのファッションアイテムから浸透したという話が浮かび上がってきた。
コンビニで高機能マスクが並ぶには世界でも日本だけ
そもそも日常的にマスク、しかも他国ではサージカルマスク扱いされるような高機能なな不織布マスクをする国は日本くらいだった。日本は、毎年冬に流行する季節性インフルエンザに加え、これも日本独自の事情に近い春先のスギ花粉などの花粉症などの影響で秋から初夏にかけてマスクをする習慣が根付いている。
そのためマスクをしている事自体に別段の違和感はなく、日常的な光景となる。ところが、韓国を含め日本以外のマスクをする習慣のない国では、マスク=病人、感染症患者とみなす国が一般的となる。
高機能な99パーセントカットフィルター付きの薄くて使い捨てできる便利な不織布マスクがコンビニエンスストアで普通に並ぶ国は世界でも日本くらいのものだ。この光景は実は日本だけのガラパゴス現象だったのだ。
韓流スターの真似から黒マスクが定着
韓国もその例に漏れず、マスクをしていると避けられる対象なのだ。ソウルに20年近く居住するある日本人によると、「韓国でも医師や看護師は日本同様に白いマスクが一般的で黒マスクをしている医療従事者はいない。だからこそ、街中で白いマスクをしていると保菌者とみなされてしまうため、自分は病気や保菌者ではないというアピールための白を避ける傾向があるのではないか」と話す。
韓国でマスクが日常的なグッズとして注目されるようになったのは、2010年ごろからで、中国飛来(中国は否定)と考えらえる大気汚染が常態化したことによる。
それまで韓流スターが身分を隠すために装着していたファッションアイテムとしての黒マスクが注目されて、それを真似て黒マスクが定着したと考えらえる。
日本の40代以上なら故マイケル・ジャクソン氏の奇抜な黒マスクを彷彿とさせるかもしれない。そんなスター御用達の顔隠しマスクが一般人に定着したのが韓国黒マスクだと思われる。