露天風呂から目の前が北朝鮮。でも北朝鮮側は…
露天風呂から目の前が北朝鮮。でも北朝鮮側は…
北朝鮮にもっとも近い露天風呂 北朝鮮を眺めながら温泉に浸る(1/2)の続き。
多くの日本人が関心があるのは肝心要の温泉だろう。5階部分が露天風呂になっていて、広めの浴槽や1人で浸かる桶風呂のようなタイプの温泉を楽しむことができる。
江戸温泉城は鴨緑江に面しているので、露天風呂からも北朝鮮が一望できるように設計されている。この付近の川幅は約500メートルくらいなので、北朝鮮まで500メートルちょっとのもっとも近い露天風呂、温泉と言ってもいいだろう。
しかし、前もって伝えておく必要があるのは、目の前に広がる北朝鮮には何もない。葦と数件の小屋を見ることができる程度で北朝鮮人はいない。当然、夜間は漆黒の闇となる。
そのため、北朝鮮にもっとも近い露天風呂ではあるが、過剰な期待はガッカリするので厳禁だ。
江戸温泉城のすぐ近くにある新鴨緑江大橋が開通して経済波及効果でも生まれれば、北朝鮮側に市街地でも形成されることで目の前の風景が変化してくる可能性はあるが、まだまだ先の話となりそうだ。
新型コロナを収束させた(?)丹東。江戸温泉城は3月末から営業再開
新型コロナを収束させた(?)丹東。江戸温泉城は3月末から営業再開
現在は、新型コロナウイルス禍で日本から中国へ入国することが制限されていることもあり丹東観光は難しい状況ではあるが、入国制限が解除されて、また観光できるようになったら、ぜひ訪れてみたらどうだろうか。
ちなみに丹東では、すでに新型コロナウイルスとの戦いに勝利したムードに包まれており、江戸温泉城の公式「WeChat」アカウントを見ると3月末から営業を再開しているようだ。
江戸温泉城がある丹東新区は、丹東駅や観光地である断橋から南へ約17キロメートルほど離れているものの市街地にあるのためタクシーでも伝わりやすく中国移動に慣れていない人でも行きやすい。また、多くの公共バスも走っているのでチャレンジしてはどうだろうか。丹東のバス運賃は1駅でも終点まで乗っても一定額なので安心して乗ることができる。
名湯五龍背温泉へは現地ガイド依頼がお勧め
江戸温泉城のお湯の供給元である歴史ある五龍背温泉は、熊岳城温泉(営口)、湯崗子温泉(鞍山)とともに満州3温泉地と呼ばれる名湯で、現在は日帰りで楽しめる中国ぽい温泉リゾート施設となっている。
五龍背温泉は丹東駅から北西に22キロメートルほどの五龍山の麓にある。丹東駅前からバスもあるが、中国慣れしていないと難しいので、行ってみたい人は、ぜひ丹東でガイドへ依頼して訪れることをお勧めしたい。
「日本人のお客さんのリクエストは五龍背温泉など温泉施設か、水豊ダムなど北朝鮮関連の観光地を希望する人が多いですね」(丹東の名物日本語ガイドの閻宇飛さん)
閻さんへ終日ガイドを依頼しても日本円で1万円ほどで案内してくれるので効率よく観光できる。
また4月末のように金正恩委員長の体調不良説などが報じられると国境エリアはピリピリと緊迫するので訪問リスクも高まる。そんなタイミングのときは、現地情勢に精通する現地ガイドへ事前確認をした上で依頼して安全な丹東の旅を楽しんでもらいたい。