ビール残念国の韓国へ革命をもたらすビールが登場

ビール残念国の韓国へ革命をもたらすビールが登場

ビール残念国の韓国へ革命をもたらすビールが登場

 ビール残念国の地位に甘んじていた韓国であるが、そこへ一筋の光が差し込んできた。2014年に発売された「クラウド(Kloud)」である。製造しているのは、「ロッテ」のグループ企業である「ロッテ酒類」。ロッテがビールと思うのだろうが、韓国ロッテの売りげ規模は日本のロッテの30倍近くの9兆円(2016年度)を越えており様々な分野の事業を展開する巨大企業だ。

 クラウドのウリは、ドイツとチェコ産という欧州ホップをブレンドした100パーセントモルツビール。さらに韓国ビール初として謳っているのが、“水で薄めないオリジナルビール”。ビールの原液に水を加えていないということらしい(一般的なビールは9割ほどが水で構成されているので、どのような定義で水を使っていないのかは不明)。

麦芽・ホップ・水で作るビールが王道。韓国の大手ビール企業の前身はアサヒ・サッポロ・キリン系?

麦芽・ホップ・水で作るビールが王道。韓国の大手ビール企業の前身はアサヒ・サッポロ・キリン系?

ソウルの街のコンビニで買えるドイツ・ドイツ・パウラーナーヘフェヴァイスビア

 以前、「キリン」を取材したときに教えてくれたのが正統とされるビールとは、麦芽、とホップ、水の3種類をベースにして作られたものと聞いたことがある。そこへ副原料としてコーンやスターチ、米などを入れるのが“まっとうなビール”だそうだ。

 クラウドは、「ハイトビール」や「カス」などの他の韓国ビールよりもやや高い価格で販売されている。それでも韓国ビールで唯一“美味い”と言えるのはクラウドだけだと思う(あくまで1ビール党の個人的な感想)。

 特に韓国の飲食店などで飲むことができるクラウドの生ビールは美味しい。ビール残念国の韓国にも春がやってきたのかと思わせてくれる味だ。しかし、韓国の報道を見ると、クラウド発売当初は売上がよかったものの、ここ数年、クラウドの売上は停滞してるようだ。韓国人には受け入れられないのだろうか。クラウドは、日本のビールだと「ヱビスビール」や「黒ラベル」、「モルツ」に近い系統かと思われる。

 というわけで、ビール好きとしてはクラウドを応援しいたいところである。余談となるが、韓国の大手ビールメーカー、「ハイト眞露」も「OBビール」もそれぞれ前身は、「サッポロビール」と「アサヒビール」の前身である大日本麦酒。「キリンビール」の前身である昭和麦酒だった歴史を有する。どうやったらあのような残念なビールになるのか…、不思議でならない。

2010年まで北朝鮮の大同江ビールを正規輸入していた韓国

2010年まで北朝鮮の大同江ビールを正規輸入していた韓国

中国・タオバオ(淘宝網)で販売されている大同江ビール

2010年まで北朝鮮の大同江ビールを正規輸入していた韓国

 日本のビールが街中から消えた韓国が今後も日本産ビールの不買運動を続けていくのであれば、1ついい妙案がある。

 それは、北朝鮮の「大同江ビール」の輸入である。実は、韓国は、2010年まで大同江ビールを輸入していたことがあり、ソウルで購入することができたのだ。

 韓国が大同江ビールの輸入を停止したのは、2010年3月に起きた天安沈没事件を受けて出された韓国の独自制裁「5.24制裁措置」によってとなる。しかし、その後もしばらくはソウルでは大同江ビールを購入することができた。2016年まで操業していた開城工場団地を経由して仕入れていたと言われる。

 大同江ビールの韓国への輸出停止と入れ替わるように中国への輸出が始まり、現在は中国のオンラインショップでも購入することができる。

  5.24制裁措置を緩和するためには、アメリカの承認が必要とされるが韓国独自制裁なので、文在寅大統領が決断してアメリカを説得すれば、緩和させることは他の制裁に比べると容易だろうとの専門家の見立もある。

 日本産ビールがない今こそ、文大統領は支持率V字回復の秘策として大同江ビールの輸入を再開させてはどうだろうか。

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