2009年には平壌ではなく上海で行われた
10月15日、北朝鮮と韓国のサッカー代表が激突する。平壌開催は実に29年ぶりとなり今から注目が集まっている。
この試合は、FIFAワールドカップ2022カタール大会での2次予選として行われる。平壌でのワールドカップサッカーの公式戦は史上初で、1990年に親善試合が同地で行われて以来29年ぶりとなる。
ワールドカップサッカーは、アジア予選があるので、当然ながら南北が対戦することは少なくない。試合は、ホームアンドアウェー方式で行われるため、南北関係が悪い状況下、北朝鮮の首都平壌で、韓国国旗が翻り、韓国国歌が流れることは許されないという事情で、2009年に行われた2010南アフリカ大会の3次予選は、第三国の中国上海で行われた経緯もある。
各旅行代理店が北南戦応援ツアーを発表
7月に平壌で南北決戦かとサッカー関連のメディアで報じられて以降も北朝鮮側からは正式発表がなかったため実現には疑問符がついていた。
しかし、8月に入り、北朝鮮旅行の代理店が北朝鮮のスポーツ関連を管轄する官庁へ確認したところ実施することが確認できたため北朝鮮旅行を手配する代理店各社が世紀の北朝鮮VS韓国観戦ツアーの募集を始めている。
10月15日、決戦の舞台は、平壌の金日成競技場だ。この競技場は、凱旋門の近くにあり、春と秋に行われる平壌マラソンのスタートとゴール会場となる最大5万人を収容できる巨大なスタジアムだ。近年、改修工事を実施しリニューアルされたばかりだ。
金日成競技場は、サッカー北朝鮮代表チームのホームグランドと位置づけられている。
圧倒されるアウェイ環境にザッケローニジャパンも敗北
過去には、日本代表とも試合をしたことがある。最近では、2011年11月15日、FIFAワールドカップ2014ブラジル大会の3次予選で日朝は激突し、日本が0対1で北朝鮮に敗れた。当時の日本代表監督のザッケローニ監督の初黒星となった試合としてサッカーファンには知られている。
この試合、日本人は、150席ほど用意された日本チームのサポーター席で関係者も含め観戦、5万人対150人の超アウェイ環境に完全に飲み込まれたという。
さて、今回のワールドカップサッカーでは史上初となる南北戦ではどうなるのであろうか。
まだチケット代や試合開始時間も含めて正式に発表されている情報はないが、韓国からの一般サポーターの入国、観戦は認めない方針であるという。
そのため、韓国からは、サッカー協会関係者とマスコミなど限られた韓国人のみへ入国、取材許可を出すと見られる。
そうすると2011年の日朝鮮よりもさらなる熾烈なアウェイ環境となることも予想される。
「FIFAのルール上、アウェイ戦のときには、相手国のサポーターを一定の割合観戦させることが決められています。2011年の日朝鮮の150席も厳密にはルール違反でしたが、FIFAのルールでは、紛争地域や政治的緊張が高い国での試合は例外扱いとされているので、今回も例外扱いとして認められると思われます」(ワールドカップに詳しいジャーナリスト)
10.15FIFAワールドカップカタール大会2次予選「北朝鮮VS韓国」は、日本人向け観戦ツアーとして、「大同江ナビーツアー」や「コリアツアーズ」、「JSツアーズ」、「中外旅行社」などで募集をしている。
平壌でサッカーW杯アジア2次予選観戦&話題の板門店観光の旅 (瀋陽発着4日間)
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FIFA W杯サッカー予選決戦 朝鮮VS韓国戦(10月15日)応援ツアー3泊4日
コリアツアーズ
Spectators, Runners Crowd Pyongyang Streets for Marathon Race
中国「CCTV」の春の平壌マラソンの映像です。金日成競技場がスタートとゴールとなります。毎年、マラソン競技中はピッチではサッカーの試合が行われています。