訪朝経験者を米ESTA対象外へ
アメリカ政府は、8月5日(現地時間)北朝鮮へ入国履歴者の米国へのビザなし入国を許可しないと発表した(参考サイト 北朝鮮への訪問経験者、米国のビザ免除対象外に)。
アメリカは、日本や韓国、フランスなど38か国に対してビザなしで最長90日滞在を認めている。対象国は、2年間有効のビザ免除プログラム(VWP)、ESTAを取得すればよいとされてきた。
今後は、北朝鮮を含むイラクやシリアなど8か国への渡航歴がある者はビザなしの対象から外れるという。これら8か国へ2011年3月1日以降に渡航した者が該当者となるとしている。
北朝鮮の入出国スタンプはパスポートに残らない
北朝鮮への入国、渡航については、インターネット上で今現在でもまことしやかに流されているフェイク情報として、入出国スタンプについてがある。
内容はこうだ。
「北朝鮮の入国スタンプがパスポートへ残ると帰国やフランス、韓国など他国への渡航に支障が生じる」
まったく事実ではない。なぜなら、北朝鮮の入出国スタンプは一切パスポートへ残らないからだ。
いくら北朝鮮をよく思っていないとしても、このようなすぐバレる悪意しかない嘘を書き込んだり、フェイク情報を拡散させるのは問題だろう。
観光目的での訪朝であれば旅券上には空白期間が生まれる
北朝鮮は、ソ連式と呼ばれる方法を採用していて、観光ビザ(査証)として発行する青い用紙へ顔写真、名前、生年月日などが記載されて入国前に手配代理店から渡される。
北朝鮮のイミグレーションでは、この観光ビザ用紙へ入国印が押されてパスポートへ挟まれる。北朝鮮滞在中は、パスポートは随行するガイドが預かり、出国前に再び返されて出国する。
滞在中にパスポートを預けるのは、今では珍しいように思われるが、旧社会主義国で実施されていたオペレーションの名残だ。90年代までの中国、ベトナムなどでも実施されていた。ベトナムは今でもその名残で、ホテルへチェックインするときのパスポートをチェックアウトまで預けるホテルもあり、当時のオペレーションの名残とされる(自分でパスポートを所持したいと伝えると返してくれることが多い)。
つまり、観光目的での訪朝ならパスポートには、北朝鮮の入出国スタンプはまったく残らないわけで、表面的に北朝鮮へ渡航したことは分からない。
しかし、厳密に確認すると分かる。たとえば、8月12日中国の北京から空路で北朝鮮へ入国し、4日後の15日に再び北京へ戻り入国した場合は、12日北京から中国を出国という出国印と15日北京から中国へ入国という入国印がパスポートへ押される。北朝鮮の入出国印は存在しないが、空白期間が生じることになる。
(続く)
把握の方法の一つにこんな方法があります。
バーコードなどで管理されているので、もしかしたらこれかもしれませんね。
https://dangan-traveler.com/howtoclaim-baggage/amp/