1食5000円の世界屈指の高級麺料理
平壌冷麺を代表する玉流館。中国やアジアで展開されていた北朝鮮レストランの店名になるほど格式がある名として知れる同店の冷麺は今春以降、値上げされて旅行者にとってハードルが上がってしまった。
中国の旅行代理店への取材によると、玉流館は数年前まで現地払いだと1食3000円。事前に申し込み旅費と一緒に事前支払いすれば2000円だったので事前申し込みを勧めていたが、現在は、事前申し込みの割引はなくなり1食3000円から5000円(参加人数のより変動。1人での訪朝の場合は5000円を現地払い)と世界屈指の高級麺料理となっている。
外国人客は北朝鮮人客と別室のVIPルームへ
日本人など外国人が玉流館を訪れた場合は一般の北朝鮮人と鉢合わせさせないために2階のVIPルームへ通される。同行するガイドや運転手も同じVIPルームで食べることになる。外国人客中心の中にも北朝鮮人客もいるが朝鮮労働党幹部や軍人とのことで庶民を見かけることはない。
玉流館の冷麺は、冷麺と薄めのパンケーキみたいなチヂミ、デザートのアイスなどがセットになっていることが多い。
5000円で冷麺10杯食べる裏技
5000円で冷麺10杯食べる裏技
玉流館は、南北首脳会談の舞台にもなり2018年さらに有名になったので一度くらいは経験として行ってみたいなと思うかもしれないが、もし、平壌や北朝鮮で冷麺を心ゆくまで食べまくりたいという人は、同じ金額で7から10杯の冷麺を食べることもできる。
冷麺好き女子で複数回訪朝歴があるGさんによると、通常のツアーの朝昼晩の食事と別に冷麺の店へ行きたいとリクエストすると玉流館と同じくガイド2人と運転手の3人分も負担する必要があるのでオプションとして2000、3000円かかってしまう(単独訪朝の場合)のであるが、ツアー料金に含まれる通常の昼食や夕食で冷麺を追加注文すれば、1食30元(約490円)前後で食べることができるという裏技を教えてくれた。
各店の平壌冷麺レシピは統一
Gさんが現地ガイドから聞いた話によると平壌市内の多くのレストランには各店に製麺機があり自家製麺を作ることができ、麺やスープの作り方は基本的に玉流館と同じレシピを使っているそうだ。当然ながらレシピが同じでも調理人によって味は違ってくるだろうから、各店で微妙に違うものの大きな差ではなくその微差がいいとGさんは話す。
ツアー料金に含まれる食事ならガイドら3人分を負担する必要がないため安く食べられるというわけだ。
観光客が玉流館で5000円の高級冷麺を食べたとしても旅行代理店には1円のキックバックも入ってこないと思われるので、高いとなどの不満がフィードバックされるのであれば、追加注文で安く冷麺三昧してもらったほうが顧客満足度は高くなり双方がウィンーウィンになるのではないだろうか。