党益のため是々非々で使い分ける中国共産党

党益のため是々非々で使い分ける中国共産党

心臓手術を受けたカンボジアの少年と談笑する尹大統領夫妻 出典 尹錫悦公式インスタグラム

 韓国政府が6日に発表した旧朝鮮半島出身労働者(いわゆる元徴用工)の訴訟問題の解決策について、中国官製メディアが反応を示している。

 中国共産党の機関紙・環球時報は、「『餓死しても補償は受けない!』朝鮮人労働被害者ソウル集会」と冒頭にタイトル的に入れてSNS微博(ウェイボー)へ投稿している。

 韓国政府が発表した解決策への反発を重点的に取り上げて伝えている。

 環球時報は、韓国・聯合ニュースの報道を引用する形で、「尹錫悦(ユン・ソンギョル)大統領は、韓国建国以降で最悪とされていた日韓関係を大きく好転させようとしている。しかし、その背景には、中国を封じ込めようとする米国の意向が強く反映する。

 中国を封じ込めるためには、日韓の連携が不可欠であると米国は考え、日韓両国へ強く促したからだ。

 13日から米韓合同軍事演習を実施し、尹大統領は16日から日本を訪問する予定となっている」などと報じた。

 環球時報の投稿は長文だが、論評は加えられていない。

 しかし、書き込まれているコメントには、「尹は米国のポチ」「日米韓が第3次世界大戦の基軸国になるのかも」「退任後は投獄だろう」などが確認できる。

 中国も歴史的事実に基づかない出来事を対日外交や内政へ度々利用するので、この点では中韓は同じ方向を向いている。

 しかし、米国と尹政権を中国の安全保障を脅かす外敵として位置付けることは、中国共産党の党益となると考え是々非々で使い分けているようだ。

 中国中央テレビ(CCTV)は、「日本は強制労働や慰安婦という歴史的犯罪を繰り返し否定しており、国際社会からも幅広い批判と非難を引き起こしている」とウェイボーへ投稿し、コメントには、「日本は世界の嫌われ者」など日本を糾弾するコメントが書き込まれている。

 この問題で日本を批判するのは、主に韓国、中国、北朝鮮の3か国となっている。

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