日本語版や英語版なしで支持国のみ配信か

日本語版や英語版なしで支持国のみ配信か

マリア・ザハロワロシア外務省報道官 出典 ロシア外務省公式ツイッター

 ロシア政府系通信社のスプートニク(元モスクワ放送)中国語版は2日、ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官が、「モスクワ政府は、北朝鮮のロシア支持を高く評価している。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の妹である金与正(キム・ヨジョン)氏が、ウクライナ紛争で米国を非難する最近の談話は、大胆かつ決定的だと考えている」と述べた。

 金与正氏は、「ウクライナ紛争の責任はウクライナへ武器を送り続ける米国であり、朝鮮は常に国家としての『尊厳と名誉』『主権と安全』を守っているロシア国民とロシア軍の側に立っている」と発言したと紹介。

 「この談話は、ウクライナ紛争をさらにエスカレートさせたいとする米国とその従属国の行動に対する非常に現実的な指摘だ」とザハロワ報道官は言及し、北朝鮮の継続的な支援に感謝すると述べた。

 さらにザハロワ報道官は、

 「なお、他の多くの国も同様に我々への支持を堂々と表明する国もあるが、その一方で、支持しているが表明できない国もある。その理由は、米国による脅迫と圧力のせいである。そんな中で、北朝鮮は主権国家の権利として、勇気と決意を持って国際舞台で声を上げているのだ」

 と述べたと伝える。

 この記事は、スプートニク日本語版、英語版、韓国語版では確認できない。ロシアを支持する国だけ選んで配信している可能性がある(与正談話の記事は確認できる)。

 中国語版は、中国SNSへ投稿されている。

 書き込まれているコメントは、「北朝鮮支持」「団結は力を生む」「最後の発言は重要。ロシアには北朝鮮やシリア、エリトリアなど強力なパートナーが実際に存在している。声を上げられない小国も多いだろう」

 総コメント数は34件となっているが、確認できるのは7件となっている。実に80%ほど削除されていることになる。

 書き込まれたコメントの20%しか表示されないSNSは、中国の言論統制の現実を感じさせてくれる。

 今、中国政府は、どのようなコメントに目を光らせて検閲対象として削除しているのか気になるところだ。

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