日本産インスタント麺も不合格に…

日本産インスタント麺も不合格に…

日本全国のコンビニでも売られている辛ラーメン

 「辛ラーメンから再び発がん性物質検出」と昨日多くのメディアが報じた。

 後出しになるので、KWTでは、ガス抜きに最適そうな中国SNSでなぜか官製メディアは触れず、一部投稿ではコメント欄が封鎖されているなど規制されている現状。

 さらに、実は、日本産のインスタントラーメンも、昨年7種類が台湾の通関検査で不合格になっていた事実とその原因についてお伝えしたい。

「検出された物質が発がん物質ではない」農心

 台湾の自由時報など複数の台湾メディアは17日、韓国が台湾へ輸出した辛ラーメンブラック豆腐キムチから発がん性物質エチレンオキサイド0.075ミリ・グラムが検出したと食品薬物管理(FDA)が発表。

 1000箱、1128キロ・グラムが返送または廃棄されることになった。

 エチレンオキサイドは、エチレンオキシドとも呼ばれ、EOと省略される有機化合物。数値は1キロ・グラムあたりで算出されている。

 辛ラーメンを生産する農心は、「検出された物質が発がん物質ではない」「一時的な外部要因と判断される」「韓国内の製品は問題ない」と声明を出している(1月8日中央日報)。

 しかし、FDAの該当商品の不合格の説明欄には、「商品の調味料粉末パッケージから0.075mg/kgの残留農薬エチレンオキサイドが検出された」と確認できる。
 
 中央日報の記事には、農心の見解が紹介されている。

 「今回検出された物質は、EOではなく2-クロロエタノールであり、発がん性物質ではない」「FDAがEOと発表したのは、2-クロロエタノール検出量をEOに換算してEO数値として発表したため」。

 FDAと農心で見解の違いはどこから生まれるのだろうか。

リコール連発のEU基準を採用する台湾

 2-クロロエタノールと言えば、欧州へ輸出された韓国製インスタントラーメンから検出されまくってリコールを連発する原因となったものだ。

 国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所によると、

 「2-クロロエタノールは、欧州連合(EU)では食品への使用が許可されていない農薬の酸化エチレンの反応生成物で、急性毒性のリスクはないが、長期的な摂取による健康影響の可能性がある」と説明している。
 
 台湾は、食品でのEO規制として世界で最も厳格なEU基準(0.05ミリ・グラム)を採用している。

 EU基準では、EOと2-クロロエタノールの合計をEOとして表示する。台湾も同様である。

 それを踏まえると、農心の見解も理解できそうだ。

 辛ラーメンと同時に発表された17日の不合格品には、日本産の食品3品も含まれていた。

 福岡県産のイチゴ「あまおう」2企業と、北海道産のゆり根からも基準値超える残留農薬が検出されたとして合計3品が不合格になっている。

 ちなみに、農心ジャパンは、現時点では公式サイト、SNSともにコメントは確認できない。

辛ラーメン繰り返す発がん性物質基準値超え 中国から批判も言論統制へ続く。

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