反日に原発利権ミックスで展開も

反日に原発利権ミックスで展開も

2022年5月に福島第1原発を視察したグロッシIAEA事務局長 出典 ラファエル・マリアーノ・グロッシ公式ツイッター

北朝鮮 原発処理水放出を批判 中国が同調してSNS炎上させるワケの続き。

 韓国の原発事情はどうかと言えば、文在寅(ムン・ジェイン)政権下では脱原発へ転換していたが、尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権になってから再転換。原発の工事再開と原発立国を目指すことを正式に表明した。

 韓国が原発輸出のために日本の原発の安全性を叩く点では中国と同じ原発利権となる。

 しかし、韓国のこの手の批判は中国よりも以前から行ってきた。これは、時の政権支持率を上げるために不満を外へ向けるガス抜き。韓国の場合は、十八番(おはこ)のいわゆる反日政策的な目的だったと言えそうだ。

 今後は利権と反日をミックスして展開してくることも考えられそうだ。

 福島第1原子力発電所に貯蔵されている放射性物質トリチウムを含む処理水を海洋放出する件については、色々な意見があることは重々承知している。

 国内の原子力の専門家が反対している意見もよく耳にする。その逆の推進、容認派の意見もまたしかりだ。

批判する国は中国・韓国・北朝鮮の3か国

 では、中朝が主張するような「国外からの批判」「国際社会で孤立を招く」は事実なのであろうか。

 この件で批判しているのは、中国、韓国、北朝鮮。懸念を示す国は台湾となっている(「死活問題だ…」 海洋放出めぐる国内・海外の反応は | NHK政治マガジン・2021年4月13日)。

 今年5月20日、来日した国際原子力機関(IAEA)のラファエル・グロッシ事務局長は、原発処理水を海洋放出する計画について、IAEAとして支援を続けることを表明している。

 2月中旬のIAEAの視察には、中韓の専門家、関係者も同行している。その上での上記発言となっている。

 もう1点、強調しておきたいのは、中韓が批判する福島第1原発から海洋放出する予定の原発処理水に含まれるトリチウムの4倍から8倍ほどの量を自分たちの領海に放出し続けている点だ。

 これらの大きな矛盾は、当然のように無視してまったく触れていない。

 さすがにこれだと公平性に欠ける。

ソース「復興と廃炉」に向けて進む、処理水の安全・安心な処分④~IAEAがALPS処理水の安全性を確認(経済産業省 資源エネルギー庁)

素人でもわかるように科学的な説明を

 中韓などが放出している原発処理水とこれから日本が放出する予定の原発処理水は、何がどう違うのかを文系の素人にも明瞭にわかるように説明してほしい。

 そうじゃないと議論するには、あまりにも不公平だと思われるのだが、どうであろうか。

 これだと小池百合子都知事が就任した当初の築地市場移転問題で、安心と安全を混同させて都民、国民へ訴えた高度な政治手法に似ている気がする。

 つまり、安全=科学的な数値・基準に基づいた目に見えるもの。安心=心情・感情で数値的な基準はない目に見えないもの。

 「日本が放出する予定の原発処理水は、科学的には安全かもしれないが、事故を起こした原発からの水なので心理的に不安で安心できない」

 だとすると、まるで法治国家であると口酸っぱく主張するも、常に感情で政治や法律が激しく動き回る中国、韓国そのものではないかと思ってしまうのだが…。

記事に関連のあるキーワード

おすすめの記事

こんな記事も読まれています

コメント・感想

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA