パンデミックがネットの使い方を変えた

パンデミックがネットの使い方を変えた

タイのセントラルグループの旗艦店「セントラル・ワールド」

 新型コロナウイルスは、通勤通学の形態がオンラインへと大きく変化させた。

 観光地訪問や神社参拝なども動画を通じて疑似体験する人も増えていることも話題になった。

 情報錯綜(さくそう)で混乱を招くデメリットもあるが、インターネット普及で様々なことが、自宅でできるようになっていたことは、このパンデミックでは幸運だったと言えよう。

 旅行好きは、自由に海外旅行ができるときが来ることを願いつつ、どこに行くかをネットで見ながら空想する人もいるだろう。

 とはいえ、コロナ禍で収入減になった人も少なからず存在する。

 そんな人にお勧めしたいのが、いかにお得に海外を楽しむかの情報収集だ。

タイや韓国にはdポイントを貯めたり使える店がある

タイや韓国にはdポイントを貯めたり使える店がある

日本人から人気のある台湾の小籠包チェーン「鼎泰豊」

 ネット環境が充実した現在、日本のスマートフォンもそのまま外国で使え、昔のようにガイドブックの地図と現在地をにらめっこすることはなくなり、空港に着いた瞬間から動き回ることができる。

 そんなスマホに入っているアプリのうち、そのまま利用できるものも少なくない。

 たとえば、NTTドコモが提供するポイントプログラム「dポイントクラブ」。

 主に日本の加盟店で使用するが、実は、韓国、台湾、タイでもポイントを貯めたり使用できる。

 韓国では、ロッテ系列のデパートや小売店で利用できる。台湾は、小籠包で有名な「鼎泰豊(ディンタイフォン)」やショッピングスポット。タイにおいては、デパートチェーンの大手であるセントラル・グループで使える。

 韓国は、ロッテ系のポイントプログラム「L.ポイント」。台湾は、「ハッピー・ゴー」。タイは、セントラル系のプログラム「ザ・ワン」で、アカウント登録する手間があるが、それだけで日本で使うようにdポイントが利用できるのは便利だ。

台湾やタイで使えるLINEペイ

台湾やタイで使えるLINEペイ

ソウルにあるロッテ百貨店 出典 Jaehwan Kim [Public domain], via Wikimedia Commons

 ほかには、日本で最もユーザーが多いコミュニケーションツール「LINE」も海外で利用できる。

 音声通話やメッセージの送受信はもちろん、台湾やタイなどでは電子マネー「LINEペイ」のQR決済で支払いも可能だ。

 日本のLINEユーザーは、2021年3月時点で約8900万人。世界では1億8800万人で、このうち1億6900万人のアクティブユーザーは日本、タイ、台湾、インドネシアの4か国になる。

 タイだけでも4900万人。タイは日本の人口のほぼ半分なので、その比率では日本よりも多い。

 そんな国なのでLINEペイもよく利用される。タイでは都市高架電車スカイトレインのBTS社が手掛けるIC乗車カード「ラビット」と提携し「ラビットLINEペイ」として普及。

 ただ、日本のLINEペイは課金分を使用するが、タイではアカウントとクレジットカードを紐づけていないと使用できないので注意したい。

 このように日本で使用しているスマホをそのままに、韓国やタイなど海外でサービスも利用できるので、よりお得に海外旅行が楽しめる時代になったと言っても過言ではない。

高田 胤臣(たかだ たねおみ)
タイ在住ライター。2002年から現在にいたるまでバンコクで過ごしている。『バンコクアソビ』(イースト・プレス・2018年)、『バンコク 裏の歩き方【2019-20年度版】』(彩図社、2019年・皿井タレー共書)、『ベトナム裏の歩き方』(彩図社、2019年)など、近著『亜細亜熱帯怪談』(晶文社、2019年・監修丸山ゴンザレス)。
@NatureNENEAM
在住歴20年が話したい本当のタイと見てきたこととうまい話と(note)

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