地域に合わせた味。各地で建設が進むキムチ工場
北朝鮮・両江道で新しく恵山キムチ工場が建設された。党機関紙・労働新聞が6日に伝えている。
かねてより金正恩(キム・ジョンウン)総書記は、国民食であるキムチの安定供給のために工場建設を進めてきた。
2016年6月に年間4200トンのキムチ生産が可能とされる柳京キムチ工場を建設。現地指導した金正恩総書記は、「キムチは世界5大健康食品の1つ」と絶賛。その上で「柳京工場がキムチ生産量の指標になる」と述べ、同工場をモデルとした近代的工場をすべての道(県に相当する行政区)に建設するよう命じたのである。
この指示に基づき、2019年2月、平城キムチ工場(平安南道)、同年8月、海州キムチ工場(黄海南道)、同年12月、江界キムチ工場(慈江道)、21年5月、咸興キムチ工場(咸鏡南道)など、各道で工場建設が進められてきた。キムチは地域によって味付けが異なるため、地元民の嗜好に合わせたキムチ作りが行われているようだ。
自宅で漬けて食べるのが主流であったキムチが、商品として人民の生活にどの程度浸透しているかは不明だが、6日付の労働新聞は、「おいしくて栄養価の高いキムチ加工品を大量生産することで人民生活向上に寄与すべき」と伝えている。
八島 有佑
@yashiima